1969年から1973年にかけて週刊ポストで連載された劇画。
1972年に石原裕次郎主演で2度映画化。
1983年、1992年にフジテレビでテレビドラマ化されている。
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あらすじと感想
舞台は徳川時代。はっきりしないが後期。
武士の権威は落ちつつもなんとか維持している時代。
しかし、幕府の財政事情はひっ迫。
えらいこっちゃというので取るべき政策はただ一つ。
諸大名のあら捜しをして領地を没収し、幕府の直轄にすること。
各地で暗躍する隠密や忍者たちは「影」と呼ばれ恐れられていた。
このまま終わってたまるかい、ということで対抗策を取る各藩。
そこで雇われたのが「影」と対決する十兵衛、月光、日光の浪人三人衆だった――という話。
十兵衛、月光、日光それぞれがお家や家族に関わる暗い過去を持つ。
この人物造形とチャンバラのアイデアが素晴らしい。
冷静沈着なリーダー、スカしたNo.2、お調子者。
やっぱりこういう並びの三人はいい。
柳生一門との死闘は必見。いや必読か。
また、十兵衛との因縁を持つ大場瀬左衛門のキャラもいい。
将軍が嫡子に恵まれないからといって
男の子ばかりもうけた大名に取りつぶしを命じたりするよう持っていく。
映画のキャスティングは十兵衛が石原裕次郎、
月光が成田三樹夫、日光が内田良平。
観てないから何とも言えんが月光のイメージは合うなあ。
あとはどうだろう。
こう考えると「三匹の侍」の
丹波哲郎、平幹二朗、長門勇の並びは抜群。
テレビドラマ1983年版は十兵衛・仲代達矢。
これはイメージ的にはまあまあかな。観る機会ないけど。
1992年版は十兵衛・村上弘明、月光・石橋蓮司、日光・地井武男。
十兵衛が若すぎる気もせんでもないが。
50年前の劇画だけれどやっぱり面白い。
古くていいものは常に新しいってのは確かだね。