1966年出版の作品。
1984年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。
主演は梶芽衣子、長門勇、三浦リカなどが出演。
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あらすじ
女に手の早い自動車教習所の指導員が殺害された。
続いて物産会社の総務部長が映画館で毒殺される。
被害者のポケットには前の事件の新聞の切り抜きが。
被害者同士に交流はなく、捜査陣は翻弄される。
さらにバーのマダムが自宅で絞殺される。
被害者の自動車には「オバケのQ太郎」の落書きが。
どんな動機がこの連続殺人事件に隠されているのか?
探偵事務所の名刺を持つ謎の女が捜査線上に浮かぶが、
それをあざ笑うように第4の殺人事件が起きる――という話。
感想
昔、ドラマの再放送を観て印象に残っている。
離婚した母親が理不尽にも一人息子を未熟な女の運転で失い、
その原因を作った人間に復讐していく話。
一つ間違えれば無茶苦茶な設定であるものの、
そりゃあんた復讐するでと思わせてくれる内容がよかった。
また、こういう話を梶芽衣子さんが演ると抜群にハマる。
中年になったさそりが一人息子殺され復讐していくみたいな。
原作ではバーのマダムは殺されるが
ドラマでは未遂に終わっていたような。
確か子供の名を呼ぶか、写真を見たかそんな話だったのでは。
この改変も息子を失った母親の情が出ててよかった。
また、原作では目立たない刑事も長門勇さんがやると似合う。
犯人に同情をしながらも追い詰めていく姿がいいんだよねえ。
それから下条アトム、草薙幸二郎、三浦リカの演技もよかった。
特に三浦リカ演じる運転の未熟な女に関しては
「こんな奴、ぶち殺されてしまえ!」と思ったものだ。
結構ドラマのことを覚えているのだが、
不思議なことに終わり方を全然覚えていない。
どうやったかなあ。
機会があれば原作のラストと見比べてみたい。