2015年日刊スポーツ社より発行の1冊。昭和48年は自分が生まれた年なので、興味深く読んだ。この年のパ・リーグが現在に繋がっているという視点が面白い。この年のパ・リーグの変革のポイントは次の通り。・前期と後期の2シーズン制が導入され、前期優勝チームと後期優勝チームで5戦3勝制によるプレーオフを開催。・金田正一がロッテ監督に就任。いろんなパフォーマンスでパ・リーグを盛り上げる。その一方、本拠地を失っ
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1978年出版の作品。あらすじルポライターの天知は大学教授・西城の誕生日パーティーに招かれた。招待客は全部で13人。その中には西城の敵といえる存在も少なからず存在した。西城の目的は娘・富士子の婚約を発表することだった。富士子は華こそあるもののそれほど大成していない女優。相手として選ばれたのは弁護士と医者。どちらが選ばれるのかは西城のみぞ知る。しかし、肝心の富士子は天知に恋をしていた。いろいろな思惑
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1971年の連載小説。あらすじ本土復帰を目前にした沖縄。そこでは米軍流れの武器弾薬、麻薬から売春など莫大な利権が。それに群がる地元暴力団と本土組織。暴力団狩りのプロである西城は、沖縄に飛び組織壊滅に動き出す。目には目を、歯には歯をがモットーの西城が縦横無尽に暴れまわる――という話。感想ハイウェイハンター・シリーズに続き、エアウェイハンター・シリーズとなる最初の作品。相変わらずぶち殺しまくるがそこに
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1989年出版の長編歴史小説。もともとは「山崎の電撃戦」というタイトルで1970年に出版されたもの。明智光秀が謀反するに至った心理を描いた内容。あらすじ織田信長に仕えて以降、手腕を評価され着実に出世していた明智光秀。しかし、大物をあらかた抑え、天下人を気取り始めた信長を光秀は次第に憂う。おまけに佐久間信盛を筆頭に古参の重臣を過去の子細な理由で追放する信長の姿を見て、このままでは自分も同じ目に合うか
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1972年~1973年「週刊明星」で連載された長編ミステリ。あらすじ商産省総務課長の利根川は、東大を首席で卒業したエリート。しかし、そんな利根川が職も家も捨てようと決意する事件が勃発。部下の水原姫子が殺人容疑で追われることになったのだ。速やかに退職させようという上司に反発した利根川は、姫子の行方を追って東奔西走することに。陰の様に付きまとう男の存在、別居することになった妻の不倫などさまざまな方面に
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1992年初刊の短編集。収録されているのは「越前岬の殺人」「足摺岬の殺人」「襟裳岬殺人事件」と表題作の計4編。あらすじ(越前岬の殺人)かつては時代劇映画のお姫様役で活躍したものの、今では売れずにずるずると女優を続けている夏川陽子。その陽子に出番の多い久々の役が回ってきた。陽子は張り切って撮影に臨むが、越前岬のシーンで若い早川美紀子というタレントを本当に崖下へ突き落してしまう。落ち込んだ陽子をさらに
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1976年初出の短編集。殺意の河あらすじOLの乃梨子は、売れっ子作家・笠井が週刊誌でたずね人の記事を出していることを知った。たずね人の内容が自分に似ている部分があったことから、用心しながら名乗り出てみることに。すると、とんとん拍子で結婚話が進み、週刊誌でも取り上げられて一躍時の人となるのだが――という話。感想男女の機微というか、勘違いが生んだ悲劇というか。はたまた因果応報とも言えるし、いろんなこと
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1966年刊行の長編小説。もともとは1965年1月から1966年5月まで「小説現代」に連載されていた作品。1982年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。映像化は今のところこの1回だけで、近藤正臣、風吹ジュンなどが出演。あらすじ不動産ブローカーの粕谷は仕事仲間の小泉と行った赤坂の寿司屋で、元愛人の登代子と再会。登代子と一緒にいた男が一流銀行の不動産部に勤める坂本と知り、金に窮していた粕谷は新たな儲
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1976年初出の連作推理短編集。「多すぎる証人」「宙を飛ぶ死」「出口のない街」「見えない白い手」「完全な不在」の5編を収録。あらすじと感想いわゆる安楽探偵もの。脳性まひを患っているが知性が並外れている少年・岩井信一と、成城署の真名部警部のコンビが難事件を解決に導いていく。いまでもなかなかこういう内容は無いかなあ。「多すぎる証人」なんかは目撃証言がいかに当てにならんもんかって話で、現代性もあるよねえ
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1984年初出の法廷ミステリ。連作短編集って言っていいのかな。主人公の原田弁護士を中心に4つの話が展開される。あらすじ高沢法律事務所のイソ弁・原田恭司は、国選弁護人を断ったことがない風変わりな男。通常ならイソ弁のため、事務所の儲けになる仕事をしろと言うところだが、自然に人間を平等に見る癖がついている原田の人柄もあって、救われている人も多い。心に闇を抱えている刑事被告人の真相を解き明かしていく原田。
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