1985年初出の短編集で昔の作品を収録。「午後の脅迫者」「密告」「二一・00時に殺せ」「美談崩れ」「柴田巡査の奇妙なアルバイト」「私は職業婦人」「オーストラリアの蝉」「成功報酬百万円」「マルチ商法」の9本。午後の脅迫者・・・「小説現代」1972年1月号。因果応報という言葉がピッタリの作品。恐喝で捕まった探偵事務所所員の新聞記事を見て自分ならもっとうまくやれると考え調査員になった男が、うまく脅迫のネ
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1971年初出の作品。初期の社会派本格推理傾向が堪能できる作品。映像化はまだなし。あらすじ都心の高層マンションのモデルルームで見学者の1人が殺害された。被害者が持っていた名刺は大企業の管理部次長だったが捜査を担当する田島刑事が会社を訪れると本人はピンピンしている。名刺は偽物と分かり、被害者は詐欺の前科があると判明。しばらくして、別のニュータウンで同様の殺人が。被害者が最初の被害者のニセ名刺を持って
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1984年初出の作品。1997年にフジで、2008年にTBSで浅見光彦シリーズの1つとして映像化。あらすじ東京都営染井霊園の一角で男が殺された。死体の第一発見者は光彦の母親、雪江。警察の事情聴取に腹を立てた雪江は光彦に捜査協力をさせることにする。現場写真を見た雪江は自分が発見した時と腕の位置が違うことを指摘。そのことから光彦は凶器が墓石であることを推理。しかし、墓石の前で殺されたことしか手がかりが
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1995年初出の作品。1997年にTBSの十津川警部シリーズでテレビドラマ化。あらすじ長野県・善光寺のおみくじ「凶」を持たされ次々と起こる謎の連続殺人事件。犯人に振り回される十津川と亀井だが何とか第4の殺人だけは寸でのところで阻止する。しかし、入院した女性は口を開かない。自分が狙われているというのに、とイライラする亀井と落ち着こうと努力する十津川。しかし、犯人は亀井の娘を誘拐し十津川に女を解放せよ
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1984年初出の作品。主人公は十津川の部下、日下刑事。2012年に沢口靖子の鉄道捜査官シリーズの原作として映像化されている。あらすじ久しぶりに休暇をとって能登にやってきた日下刑事。しかし、恋路海岸で思わぬ事件に遭遇する。同じ列車に乗っていた若い女性が何者かに狙撃されたのだ。彼女には狙われる覚えはないという。さらに今度は彼女のホテルの部屋で男が死体で発見される。隣で倒れている彼女の手には血ぬられたナ
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1989年初出の作品。女豹シリーズの第2作目。女殺し屋小島恵美子、通称エミーの活躍を描く。あらすじと感想身長167cm、体重50kg。B98・W58・H94。峰不二子かあんたは。このエミーが暴れまくる話。任務は来日する韓国大統領の暗殺を狙う北朝鮮のテロリスト5人を探しだし抹殺すること。目的のためには脅迫・拷問・殺戮の嵐。政府与党の幹事長もためらうことなく銃殺。たまったもんではない。テロリストを一人
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表題作「踊る手なが猿」「Y字路」「赤と白の殺意」「暗闇団子」の4編を収録。「踊る手なが猿」タイトルだけ見ると何のこっちゃという話なのだが内容を読むとなるほどねえという話。いろんなサインの出し方があるもんだ。こういう独創性が魅力。ミステリーでありながら一人の女性の成長物語でもある。はたまた最後の一文はゾクっともさせられ、恐怖サスペンスみたいな感じもあるわな。「Y字路」これが一番気にいった作品。吉敷刑
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1979年初出の作品。ブラジルを舞台に数奇な運命に翻弄される兄弟と姉を中心に展開されるバイオレンス長編。あらすじブラジル奥地の開拓農園が匪賊(ガリンペーロ)に襲われた。主である根岸夫妻は虐殺され、姉は凌辱され行方不明、買い物に出ていた幼い兄弟だけが生き残った。匪賊と日本の過激派が手を組んだとの情報を受け日本の警察庁から派遣された浅脇警視正は過去の因縁もあり襲撃者を追い続ける。5年の時が流れ、根岸兄
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1971年に今話題の週刊文春に連載されていた作品。土曜ワイド劇場の初期、1978年に桜田淳子主演で映像化されている。観たい。あらすじ出版社に勤める矢野は編集長から取材を頼まれる。ネタは新興の化粧品会社が主催する洋上大学。イマイチ気乗りしない矢野だったが、失恋したこともあり気分転換に取材を承知する。豪華客船セントルイス号は有名講師5名、選ばれた100人の若い女性たち、矢野と女性週刊誌の記者黒木らを乗
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1961年に連載された後一時中断し1982年に刊行された珍しい作品。2014年にフジテレビ開局55周年作品として向井理主演で映像化されている。あらすじ5億円の税金を横領した罪で服役していた元官僚の岡瀬が出所した。5億円の行方のうち1億円は行方不明。夕刊紙の記者・底井は編集長の山崎に岡瀬の尾行を命じられ、その意図に疑問を持ちながらも岡瀬の後を追う。しかし、2カ月近くたった後、岡瀬は東北の山中で死体と
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