追悼・和久峻三「仮面法廷」第18回江戸川乱歩賞受賞作を久々に読む

1972年第18回江戸川乱歩賞受賞作。先日お亡くなりになった和久峻三のデビュー作。新たな弁護士作家の登場は話題となり、ドラマで好評を博した「赤かぶ検事」シリーズや「京都殺人案内」など多くの人気シリーズを発表した。あらすじ元大手不動産会社の営業課長だった玉木。出入り業者の黒川に誘われ、新会社を設立。さっそく時価10億円の契約を成立させるが、これが書類から何から何まで偽造だったことが判明。地面師の巧妙
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西村京太郎215「特急ワイドビューひだ殺人事件」を読む

1994年出版のトラベルミステリー。サスペンス感あふれる展開が魅力の作品。あらすじ朝刊の新聞広告をチェックするのが日課の十津川警部。以前に誘拐事件を解決に導いたことがあったからだが、今日も奇妙な新聞広告を目にした。<ヒロシ 1031Dのことで話がついた。すぐ帰れ。 母>その広告掲載の直後、ヒロシという名の青年が相次いで殺害され、しかも部屋まで何者かに荒らされる。違う新聞広告も出る中、鉄道大好き少年
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西村京太郎123「東京地下鉄殺人事件」を読む

1987年出版の十津川警部シリーズ。謎が謎をよび次第に背後が大きくなっていく展開。あらすじ週刊誌で噂になった謎の美女、通称「幻の女」。そんな話題で和んだのもつかの間、謎の連続殺人が起こる。毎週土曜の深夜、終電の走る時刻に地下鉄で起きたのだ。一人目は車内、二人目はホームのベンチで。いずれも青酸死で行方不明になっていた人物だった。しかも事件場にいたのはいずれも話題の「幻の女」。十津川警部たちは幻の女を
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西村京太郎198「スーパーとかち殺人事件」を読む

1992年出版のトラベルミステリ。謎の連続殺人が起こる展開が魅力的。あらすじ六本木のクラブで起きた殺人事件。客同士の1対3のケンカで1人の男が死亡。犯人と思われたのは男2人と女1人。男1人と女1人はすぐに名乗り出るが主犯はもう一人の男だと主張。殺された男は北海道旅行を楽しみにしていたというが肝心の彼女はそんなことは知らされていない様子。しかもその切符は財布に大事にしていたというが、切符は犯人と共に
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第36回江戸川乱歩賞受賞作・阿部陽一「フェニックスの弔鐘」を久々に読む

1990年の第36回江戸川乱歩賞受賞作。外国を舞台にした謀略組織の話はインパクトがあった。あらすじアメリカとソ連の長い冷戦時代――。やっとそれが雪解けを迎え緊張緩和を進めるべく軍縮条約が締結寸前となるが互いの国内で大事件が。ソ連では列車が爆発炎上し、200人以上が死亡。アメリカではNBAの試合中、マジソンスクエアガーデンに旅客機が墜落。しかも毒ガスが流れ出すおまけ付きで2万人以上の被害が。ここにき
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第28回江戸川乱歩賞受賞作・岡嶋二人「焦茶色のパステル」を久々に読む

1982年第28回江戸川乱歩賞受賞作。1985年に土曜ワイド劇場で映像化。競馬ミステリ―を本格的に世に送りだした作品として知られる。あらすじ東北の牧場で発生した謎の連続殺人事件。被害者は牧場長と競馬評論家。それとともにサラブレッドの母子、モンパレットとパステルまで狙撃され死亡。さらに前の週には競馬評論家と密談していた獣医学の講師まで殺害されていたことが発覚。競馬評論家と離婚するはずだった香苗と友人
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西村京太郎81「都電荒川線殺人事件」を読む

1984年出版の短編集。主人公は「北帰行殺人事件」で登場した青木亜木子。表題作のほか、「十和田南への旅」「四国情死行」「宮崎へのラブレター」「湯煙の中の殺意」「祇園の女」「サロベツ荒野で死んだ女」「白樺心中行」の計8編を収録。あらすじと感想「都電荒川線殺人事件」白昼都電の車内で、盲目のマッサージ師が毒殺される。容疑は薬剤師である彼の妻にかけられる。毒物がカプセルに仕込まれたヒ素であったことから妻の
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第49回江戸川乱歩賞受賞作「翳りゆく夏」を久々に読む

2003年出版の第49回江戸川乱歩賞受賞作。2015年にWOWOWで渡部篤郎主演で連ドラ化された。あらすじ二年前のある出来事で社会部を追われ窓際社員となった梶。その梶が、再び浮上のきっかけをつかめるかもしれない事態が。週刊誌がスクープした「誘拐犯の娘が新聞記者に内定」。そんなことがあるわけがないと、社名を受けて梶は20年前の新生児誘拐事件の再捜査を開始する。退職刑事の捜査ノートを基に孤独な調査に乗
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名短編集・西村京太郎43「一千万人誘拐計画」を読む

1979年出版の短編集。表題作のほか、「受験地獄」「第二の標的」「白い殉教者」「天国に近い死体」の計5編を収録。「受験地獄」は社会派風刺ミステリー。結末のどんでん返しもさることながら、アイデアが抜群。1982年火曜サスペンス劇場、2014年ヤングサスペンス企画と2度映像化。1982年は太川陽介や倉田まり子、2014年は三浦春馬、城田優、瀧本美織らが出演。1982年版は火曜サスペンス劇場の中でも人気
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第15回日本ミステリー文学大賞新人賞「クリーピー」を読む

2011年第15回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。著者の前川裕さんは教授なんだねえ。2016年に黒沢清監督、西島秀俊主演で映画化された。あらすじ大学で犯罪心理学を教えている高倉。ある日、同級生の刑事・野上からある事件の分析を依頼される。それを境に妻と二人、平和に暮らしていたのが一変。野上が謎の失踪、学生同士のストーカー事件、向かいの家が出火し、二人しかいないはずの家から3つの焼死体。カギを握る
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