熊井啓監督・映画「日本の黒い夏―冤罪―」を久々に観る

2000年の日本映画。監督・脚本は熊井啓。出演は中井貴一、寺尾聰、細川直美、この頃は清純派だった遠野凪子。いまから思えばドラマ「未成年」の感じが一番素だったのかも。いわゆる「松本サリン事件」をモチーフに映画化。監督の第1回作品「帝銀事件・死刑囚」を彷彿とさせる内容。そもそも熊井監督は幼い頃に被害を受けた河野家の近くに住んでいたそうだ。冤罪は予断を持った捜査、マスコミによる誘導というか疑惑の拡大、そ
>>続きを読む

伝説のアクション映画「若い貴族たち 13階段のマキ」を観る

1975年の東映映画。志保美悦子主演、内藤誠監督。あらすじと感想出だしからアクション満開。線路に縛り付けられている女が二人。そこに駆けつけてくるマキ。胸には赤字で「13」。なんとまあセンスのない。志保美悦子の歌全開の中、不良グループをボコボコに。なんでかしらんがついでにチンピラ連中もボコボコに。この歌声がすごい。なんちゅうかジャイアン顔負けというか。藤純子の「緋牡丹博徒」がまともに聞こえるというか
>>続きを読む

市川崑監督・映画「東京オリンピック」を観る

1965年公開の東宝映画。「芸術か記録か」という論争を引き起こした映画として知られる。最終的な制作費は当時の金で3億を超えた。最初に話が来たのは黒澤明らしい。予算の関係で断ったそうだがもし引き受けていたらどんな映画になったのやら。今日の五輪後にやるようなスポーツダイジェストをイメージするとあれ?という感じになる。なんせアスリートの表情とかをひたすらとらえていたりするから。現代のスポーツニュースとか
>>続きを読む

実話を基にした映画「星になった少年」を久々に観る

2005年の日本映画。原作は日本で初めてのゾウ使いだった坂本哲夢のことを母が綴った「ちび象ランディと星になった少年」。あらすじと感想主演は前年映画初出演「誰も知らない」でカンヌで賞を獲った柳楽優弥。今は大河ドラマやってますな。母親役は常盤貴子。当時母親役は新鮮だった。作品をきちんと選んで出てる姿勢に好感が持てる。父親役は高橋克実。似合う。主人公の彼女が今をときめく蒼井優。すでに「高校教師(2回目の
>>続きを読む

松田優作・薬師丸ひろ子主演映画「探偵物語」を久々に観る

1983年の角川映画。1981年12月「セーラー服と機関銃」の大ヒット中に突然の休養宣言以来の復帰第1作だった。あらすじと感想原作は赤川次郎。薬師丸ひろ子のために書き下ろしたユーモア・ミステリーだった。監督は当時「狂った果実」「遠雷」などで日本映画界に新風を吹き込んでいた根岸吉太郎。相手役の探偵・辻山は松田優作。「家族ゲーム」の後ぐらいかな、新境地開拓中。薬師丸ひろ子との身長差30センチコンビが印
>>続きを読む

映画「踊る大捜査線2」を久々に観る

2003年公開の日本映画。前作の大ヒットを受けまたまた大ヒット。「湾岸署史上最低最悪の3連休」と銘打たれた本作。脚本を書いてる仲間の間では1の評価が高かったが自分としてはこっちの方が面白かった。1の有名なセリフを逆手にとった「事件は会議室で起きているのでは?」という視点がとても面白い。しかしまあ、この映画をプロデュースした亀山さんは最近フジテレビ社長を降りたり演じていた俳優さんたちのその後を見ると
>>続きを読む

このミス大賞・映画「チーム・バチスタの栄光」を久々に観る

2008年の日本映画。第4回「このミステリーがすごい!」で大賞を受賞した現役医師・海堂尊の原作を映画化。原作と大きく違うところはなんちゅうても主人公の田口が男ではなく女だということ。演じたのは竹内結子。 舞台は東城大学医学部付属病院。成功率60%といわれる心臓手術「バチスタ手術」の専門集団「チーム・バチスタ」は26回連続手術成功という奇跡的な記録を成し遂げていた。しかし、突如3例続けて術中死が発生
>>続きを読む

時代劇映画「郡上一揆」を久々に観る

2000年の日本映画。史実に基づく一揆を描いたことが画期的で、地元岐阜県の熱意が伝わる映画となった。あらすじ時は江戸時代中期・宝暦年間のこと。美濃国郡上藩で一揆が起こった。郡上藩主・金森頼錦(河原崎建三)は江戸の藩邸で官官接待に明け暮れる日々。そのツケが百姓たちにまわされひたすら耐えてきたが検見取りを強行するとあっては限界が来たのだ。宝暦4(1754)年8月10日、郡内の各地から農民が八幡城下に集
>>続きを読む

山崎豊子原作・山本薩夫監督映画「不毛地帯」を久々に観る

1976年公開の日本映画。原作はいわずと知れた山崎豊子。当時まだ第3部以降はサンデー毎日に連載中だった。あらすじと感想シベリア抑留11年、飢えと拷問の監獄、それに続く過酷な収容所の中を生き抜いた元大本営参謀の壱岐正が、日本に帰って来た後の第二の人生は好まざるも商社に入り日本の経済復興に尽くすべく2次防の主力戦闘機、ラッキード、グラントの熾烈な商戦に巻き込まれていく。「不毛地帯」とはよく言ったもので
>>続きを読む

山田太一の名作ドラマ「それぞれの秋」を観る

1973年の連続テレビドラマ。第11回ギャラクシー賞を受賞した名作。あらすじと感想映画監督の木下恵介が作った木下プロが制作した「人間の歌シリーズ」の12作目。脚本を担当したのは山田太一。このドラマが画期的だったのはそれまでのホームドラマにありがちだった「家庭は明るく温かく」といったステレオタイプをぶち壊した点にあるといっても過言ではない。生身の家族はそんなにおめでたいもんじゃないよ、ということを時
>>続きを読む

記事作成・ライティングに関するお問い合わせ・ご相談

コピーライター育成オンラインアカデミー

最近の投稿

テーマ別

ページトップに戻る