名作刑事ドラマ「Gメン’75」第64~66話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第22弾。

第64話「逃亡刑事」

ゲストは緑魔子、和崎俊哉、宮口二郎、岡部正純、中井啓輔など。

あらすじ

朦朧とした意識の中、起き上がった山田刑事。
何が起きたのか思い出そうとしていたところ、
隣の部屋に死んでいる男を発見。

男は戸川組組長だった。
側に落ちていたのは山田の拳銃、
抜群のタイミングで女が入ってきて連行される山田。

その警察署は戸川組と癒着しているようなところ。
取り調べ中に脱走した山田は警察と戸川組両方から狙われることに。

とっさに入ったヌードスタジオで働く道代(緑魔子)に匿われる。
山田は自分の手で真犯人を挙げることができるのか――という話。


感想

山ちゃんのフルネームが山田八兵衛と判明する回。
いろいろツッコミどころはあるような。
もっと面白くなったような気はすんだよねえ。
終わり方の意外性はそれなりにあるんで、前半短くてもよかったのでは。

和崎さんは時代劇の方が似合いますな、やっぱり。
宮口さん、中井さん、岡部さんがちょっとしか出ない贅沢。
宮口さんは天知茂さんの弟子だから雰囲気似てますな。

相馬さんは警察署で酒を貰い、
山浦さんは取調室にいても一言もしゃべらず。
一番の見どころは藤木さんのサングラス姿が
『西部警察』の大門のパチモンにしか見えんとこかな(笑)
本作の方が先に出てるんだけど、なんかそう見えてしまう。

第65話「真夏の夜の連続女性殺人事件」

ゲストは稲野和子、藤岡重慶、門岳五郎、溝口舜亮、根岸一正、叶優子など。

あらすじ

女性を殺害後にその場で食事してから姿を消すという、
猟奇的な連続殺人事件が発生。

響刑事は過去に自分が扱った類似の未解決事件を思い出す。
そしてもう一人、同じ事件を思い出していた人物がいた。
中原署の早川警部補(門岳五郎)である。

二年前の犯人は失踪中、死んだものとして処理されていた。
響と早川は再び行動を共にするが、早川は殺されてしまう――という話。


感想

身も蓋もないドストレートなタイトルだが、予想より面白い。
なんせ初っ端から叶優子さんがセリフもなく殺されるぜいたくさ。
アパートでスイカ食って扇風機、そして風鈴が鳴る。時代を感じますな。

厳戒態勢の中、響刑事が送って行った女性まで被害に遭う。
このあたりの積み重ね方がいいですな。

浴衣で花火とか、溝口さんのダボシャツ感とか
今ではあまり見られないものがちらほら。

稲野さんは現代劇も時代劇も似合う。
出てくるたびひょっとしたら犯人かもと思わせる藤岡重慶さんはさすが。
そしてこの頃はピラニア軍団の一員だった根岸さん。結構ファンです。

そしてとーぜん山浦さんもいる。河合さんらしき人もいたけど違うかな。
正直河合さんと相馬さんを結構勘違いする時もある。
やっぱりああいう人たちの存在が連続ドラマを支えていたのよねえ。

第66話「警視庁の中の密室殺人」

ゲストは丹波義隆、沢井桃子、垂水悟郎、冷泉公裕、伊藤高など。

あらすじ

過激派の内ゲバ事件を捜査中の
ベテラン警部補・新庄(垂水悟郎)が何者かに刺殺された。
犯人は新庄の拳銃を奪い、オートバイに乗って逃走。

凶器のナイフが発見され、以前容疑者で挙げられた石崎が浮上。
響刑事らは石崎(冷泉公裕)の元に向かうが、
逃げ出した石崎はその途中で車にはねられ死亡。

遺されたのは障害のある石崎の妹・ふみ(沢井桃子)と
その恋人・渡辺卓(丹波義隆)。
なぜか卓は異常なまでに警察を嫌っている。

そして結城警視正(中丸忠雄)が狙撃される。
使用されたのは新庄の拳銃だった。
響は石崎を殺してしまったことに自責の念を持つが、
どこまでもドライに考える黒木の捜査方針に疑問を持つ――という話。


感想

意味深なタイトルが目を引くGメンらしい作品。
実際に起きたわけではないが、それが遠因になっているというね。

やっぱりこういう話は響刑事の視点が良く似合う。
なんちゅうかね、藤田さんの表情に訴求力があるというか。

実質的な親子初共演はこの回が初めてかな。
それまでにも出てるけど二人一緒ってなかったもんね。
沢井桃子さんが冬のヨットハーバー以来かな?の出演。

東映系の顔はいいですな、やっぱり。
これが東宝系だとちっともピンとこんけど。
昔は各社そういう特徴があったけど、なんやかんやで東映系が一番。
別に沢井さんが東映専属だったわけではないのだが。

警察捜査ってのは確かに諸刃の剣なわけだが、
だからこそ平和を守れるって面はありますからな。
行きすぎたらたまったもんじゃないが、それだけに厳しさもあるわけで。
現場で体張ってる人たちはもっと評価されてもいいのでは。
何でもひとくくりにして、良い悪いをいう時代じゃないのよね。

冒頭登場する伊藤高さんは伊藤雄之助さんの息子。
よく似てるし、アクの強い演技は父親譲りなんかね。これまた結構ファンです。
和製ブロンソン久地さんは倒れてセリフ無し。

西島大さんの脚本は一味違うと思える作品。

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