1973年初出の作品で、記念すべき十津川警部初登場作。もっともこの頃はまだ警部補なのだが。残念ながら映像化はまだなし。あらすじ深夜に起きた自動車事故。死亡したのはヨットで単独無寄港世界一周に成功したばかりのヒーロー、内田洋一だった。事故死かと思われたが遺体からは毒物反応が。警視庁の十津川警部補が捜査に乗り出すが容疑者と思われた内田の妻、バックアップしてた企業の部長などが次々と殺されていく。最後に残
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第1回ホラーサスペンス大賞受賞作品。このコンクール自体はもうないけど。黒武さんは自分がシナリオを勉強しようかという頃NHK創作テレビドラマで大賞を受賞していたので名前を凄く覚えていた。そしたらなんと第1回ホラーサスペンス大賞を受賞したのでまたびっくり。脚本家らしいエンターテインメント感ばりばりの本作のインパクトは大きかった。あらすじ卒業式を翌日に控えた高校で、突如起こる学校ジャック。犯人は普段目立
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2010年初出の小説。深津絵里×浅野忠信×黒沢清で映画化。あらすじ3年間失踪していた夫・優介が突然帰ってきた。しかし本人は海の底で蟹に食われたと語る。この間どうしていたか話してくれと語る優介にとまどいながら瑞希は優介と共に死後の軌跡を遡る旅に出る――という話。 感想何とも不思議な話である。幽霊と会話しているわけだがなぜか不自然さを感じない。ちょっとでも引かれたらたちまち読む気が失せそうなところをう
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1987年初出の作品。映像化はまだなし。トラベルミステリーらしい時刻表トリックあり、容疑者は早くから絞られるもののどちらが犯人か全く読めない展開が魅力。追記2017年に沢口靖子主演の鉄道捜査官シリーズ17としてドラマ化。あらすじラジオ深夜放送のリクエストを使い十津川警部に挑戦状が届く。内容はゴールデンウィークに走る電車内での殺人予告。警戒をするも最終日に特急「有明」の車内で殺人が。被害者は資産家で
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1994年初出の作品。ルートシリーズ10番目の作品になるのかな。この頃になるとトラベルミステリーよりも「殺人ルート」シリーズがどどーんと出ている。1995年に渡瀬恒彦シリーズで映像化、2015年に高橋十津川、高田亀井コンビでテレビドラマ化。あらすじ十津川警部は失踪していた写真家夫婦を見たとの知らせを受ける。その夫婦はOL殺しで無実を叫び拘置所で自殺した男の証人だった。続いて起こる謎の連続殺人。カギ
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1959年7月から12月まで「宝石」に連載され、1960年に初刊行、第13回日本探偵作家クラブ賞受賞作品。安保闘争前夜の騒然とした時代の空気を反映してか労働争議に揺れる会社の社長が殺される展開。おなじみ鬼貫警部の推理が冴える。あらすじ線路沿いで男性の屍体が見つかった。被害者は紡績会社のワンマン社長、死因は銃殺。疑いの目は労働争議でストライキ中の労働組合委員長・副委員長に向けられるが鉄壁のアリバイ。
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初出は1976年講談社からの書き下ろし作品。江戸川乱歩の明智小五郎、エラリー・クイーンのエラリー・クイーン、ジョルジュ・シムノンのジュール・メグレといった推理小説史に残る名探偵が登場するいわゆるパロディミステリ「名探偵シリーズ」4部作の最終作。映像化はまだなし。できんわなそりゃ。あらすじ「カーテン」におけるポアロの死を受けて明智は孤島の別荘で追悼会をしようと各人に提案。集まるクイーンら名探偵。そこ
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2013年に徳間文庫から出た傑作選。「夜の牙」が2010年に警部補・佐々木丈太郎でドラマ化。あらすじと感想トラベルミステリーで売れっ子になる前の短編がほとんどで荒削りながらも目を惹く作品が多い。掲載順に夜の牙・・・1976・10「小説宝石」密告・・・1976・6「小説現代」私を殺さないで・・・1971・11「推理」アリバイ・・・1966・10「推理ストーリー」死を呼ぶトランク・・・1965・12「
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1988年初版のトラベルミステリー。1989年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。舞台はかつて新宿から松本まで走っていた急行「アルプス」。トラベルミステリーもいろいろ廃止されたら作りにくかろうと思えば代わりに走るものも出てくるから成り立つんだろうねえたぶん。あらすじ会社社長の一人娘が誘拐され、身代金一億円が要求される。犯人からの父親への電話の指示は新宿発松本行きの急行「アルプス」に乗れとのこと。十津
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1987年初版のトラベルミステリー。映像化はまだなし。北海道を舞台にした作品を読むと「あ~また行きたい」とついつい思ってしまう。特にこの作品の舞台となっている道東は行ったことがないので尚更だ。あらすじ滝川から釧路を経て根室まで行く根室本線。二両編成のミニ急行「ノサップ1号」で事件は起こった。突然急停車し車内に銃声が。列車強盗である。しかし、乗客は少なく3人組の犯人が奪ったのはわずか50万円足らずの
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