フリーライター Sakamoto Norio ブログ

石井輝男監督・新東宝映画「女体渦巻島」を観る

1960年公開の新東宝映画。ハンサムタワーズの一人、吉田輝雄のデビュー作。まさか後に異常性愛路線でも監督とコンビを組むとは夢にも思わなかっただろう。あらすじ舞台は「東洋のカサブランカ」対馬。そんな言葉で呼ばれとったんかいという感じだが。ここにあるのが麻薬密輸団の拠点クラブ。港町にあるとは思えない派手目の内装。現れたのは香港本部から来た大神(吉田輝雄)。支配人や従業員ににらみを利かせ、マダムである百
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西村京太郎526「十津川警部 犯人は京阪宇治線に乗った」を読む

2013年出版の作品。動機をひらめく瞬間が印象的。あらすじ売れない役者同士の谷村有子と葛西信。二人は同棲していたのだが、ある日同時に連ドラの話が舞い込む。きっかけは有子が人気女優の新藤美由紀の運転免許証を拾ったこと。美由紀の本名が「谷村侑子」と一字違いであるのをいいことに、免停中の有子はその免許証に自分の写真を貼り使用していたのだ。ところが、有子は運転中に警察に捕まってしまう。あーあと思っていたと
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女囚さそりシリーズ4・映画「女囚さそり 701号怨み節」を久々に観る

1973年12月公開の東映映画。梶芽衣子主演の女囚さそりシリーズ第4弾にして最終作。監督は伊藤俊也から日活アクションを支えた長谷部安春に交代。出演は梶芽衣子、田村正和、細川俊之、またおんのか渡辺やよいなど。あらすじ刑務所を脱走し逃亡を続けている松島ナミ(梶芽衣子)。ところが、鬼警部・児玉(細川俊之)によって逮捕される。そんなことでめげるわけがないナミは護送中に警官のスキをついて運転手を襲う。電柱に
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深作欣二監督56・映画「華の乱」を観る

1988年公開の東映映画。与謝野晶子、有島武郎、大杉栄、伊藤野枝など大正時代を描いた群像劇。出演は吉永小百合、松田優作、緒形拳、池上季実子、松坂慶子など豪華。あらすじ時は大正12年。歌人である与謝野晶子(吉永小百合)は、歌の師匠でもある与謝野鉄幹(緒形拳)と結婚していた。若き日に親兄弟を捨てて鉄幹と結ばれた晶子も今では39歳となり、11人もの子供を抱えて暮らしていた。ところが、鉄幹のうつ病がひどく
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岡部警部シリーズ・内田康夫「倉敷殺人事件」を読む

1984年初出の岡部警部シリーズ。浅見光彦でもなければ信濃のコロンボの話でもない。1987年にTBSでドラマ化、2006年にフジ、そして2017年にTBSと3回ドラマ化されている。と思ったら1989年に火曜サスペンス劇場でも映像化。タイトルが「吉備路殺人事件」だからわからなかったな。出演は加納みゆき、佐藤慶など。どんなドラマなんだろ。あらすじ夜の新宿で中年男が何者かに殺害された。男は「タカハシノヤ
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時代小説・岡田秀文「関ヶ原」を読む

2013年出版の時代小説。あらすじ時は安土・桃山時代末期。天下人であった太閤秀吉の死去に伴い、起こるべくして起きた豊臣家の内紛。信長・秀吉に続き時代の覇権を握ろうとする徳川家康。豊臣家の恩顧に報いるべくそれを阻止せんとする石田三成。時には計略を用い、時には予想外の展開に驚きながら二人は関ヶ原での対決に向けて動き、周囲はそれぞれの思惑を抱え付いていく。時の流れとはいえ、かつて我が子同様に可愛がった武
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女囚さそりシリーズ3・映画「女囚さそり けもの部屋」を久々に観る

1973年公開の女囚さそりシリーズ第3弾。主演はもちろん梶芽衣子。成田三樹夫、李礼仙、渡辺やよい、南原宏治などが出演。あらすじ脱獄したナミ(梶芽衣子)だったが地下鉄で見つけられてしまう。しかし、ナミは一人の刑事をドスで殺し手錠をうった権藤刑事(成田三樹夫)の右腕をブチ切り行方をくらます。夜の墓場でブチ切った右腕を食らうナミを見つめる女がいた。その若い女・ユキ(渡辺やよい)は病気の兄を養うため売春し
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松本清張対談集「発想の原点」を読む

1977年初版の対談集。メンバーは佐野洋、五木寛之、井上ひさし、筒井康隆。いずれも時代を作ったお方達ばかり。佐野洋との対談は「小説推理」昭和51年6・7月号から。推理小説こそ文章が大切というところが深い。面白いのは本人は「点と線」を書いてる時、嫌でしょうがなかったらしい(笑)どちらかといえば同時期書いていた「眼の壁」の方に気持ちがいっていたそうだ。作ってもいいこと、いけないことなんてのは今日でも同
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東映映画「恐怖女子高校 アニマル同級生」を観る

1973年公開の恐怖女子高校シリーズ第4弾。オレが生まれた時期にこんなの公開してたのね。主演は毎度おなじみ池玲子。その他も相変わらずの面々。あらすじとある場所にある私立聖和女子学院。「聖和」か「性和」か知らんが海外留学制度とスポーツが売り物の学園。ところが、そんな学園にも毎度おなじみ不良グループ。今回のお名前は黒バラ会(笑)70年代スケバンの格好で颯爽と街を闊歩してくれる。ここの番長が紅原竜子(衣
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山本薩夫監督・大映映画「白い巨塔」を久々に観る

1966年公開の大映映画。原作は言わずと知れた山崎豊子。主演は後のテレビドラマ版でも主役の田宮二郎。鵜飼教授の小沢栄太郎、大河内教授の加藤嘉も同じ役。大学病院の内幕を暴いたため、撮影協力を断られまくりながらも複雑に入り組んだ人間模様をダイナミックに描き大ヒットした。あらすじ名誉ある浪速大学医学部。ここでは翌年定年退官となる東教授(東野英治郎)の後任を巡り激烈な事前工作運動が行われていた。最有力候補
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