デアゴスティーニからパート1・2が全話DVD化という嬉しいニュース。
開始時の主要キャストは次の通り。
徳川吉宗――松平健。勝新の弟子。この時点でマツケンサンバを予想した人は皆無。
加納五郎左衛門――有島一郎。日本映画黄金期を支えた喜劇役者。
大岡忠相――横内正。相変わらず声が渋い初代格さん。
籔田助八――宮内洋。V3&アオレンジャー&快傑ズバット。
おその――夏樹陽子。三代目さそりのキレ―なお姉さん。
辰五郎――北島三郎。主題歌を作詞作曲して歌っとります。
おさい――春川ますみ。元はダンサー。『江戸を斬るⅡ』を始めザ・おかみさん。
おまち――岐邑美沙子。苗字が大人になるまでさっぱり読めなかった。
源三――園田裕久。『影同心』の文造役が板につくポジション。
常――阿波地大輔。近衛重四郎の弟子で、結構悪役も多かった。
鉄――井上茂。元ピラニア軍団。確かに悪役も数多くこなしている。
山下幸内――浜畑賢吉。必殺からくり人血風編の直次郎。嫁は上村香子さん。
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ゲストは金田龍之介、天津敏、伊沢一郎、武内亨、中尾彬など。
あらすじ
時は1716年(正徳6年)。
徳川七代将軍・家継が若くして没し、
八代将軍として紀州藩の藩主・徳川吉宗(松平健)に白羽の矢が立った。
江戸城の権力争いの道具にされるのは
真っ平ごめんと考えていた吉宗であったが、
この機会に自分の考える改革で国づくりをと就任を決意。
その吉宗が将軍として江戸城に向かっている時、
自分のことのように喜ぶ男がいた。
若き日に吉宗と殴り合いの喧嘩をしたこともある、
江戸っ子気質に満ちた男・鳶職の辰五郎(北島三郎)だ。
子分の源三(園田裕久)を連れて、
吉宗の晴れの江戸城入りを見に行った辰五郎は、
吉宗の駕籠に直訴しようとする娘・お千代(佐藤美鈴)を止める。
それがきっかけで、油の値を釣り上げようとする
江戸に蔓延る邪悪な面々と吉宗は対峙していくことに――という話。
感想
放送日は1978年1月7日。
全832話の超ロングランヒットとなった記念すべき作品の第1話。
といっても、現在の視点から振り返った話であって、
ワンクール(13話)で終了と思ってた人も多いようだ。
なんちゅうても時間帯は土曜の夜8時のゴールデンタイム。
『全員集合』と『欽ドン』が覇権を争い、
その次に『全日本プロレス』が位置するというトンデモない時間帯。
特にTBSは7時から『まんが日本昔ばなし』があって、
『クイズダービー』⇒『全員集合』⇒『Gメン75』⇒
『横溝正史シリーズetc』って時代だから凄すぎる。
そんな中に昼ドラ『人間の條件』の主演があったとはいえ、
全国的かつ時代劇においてほとんど無名の松平健さんが主演。
抜擢した人の慧眼というか、何というか。
で、第1話は将軍就任から大岡忠相南町奉行任命までの話。
金田龍之介さん&天津敏さんの強力タッグ、
設定入れ替えてもきっちりハマりそうな武内亨さん&伊沢一郎さん、
牢内で武内さんの伊豆屋を殺そうとする一人に福本清三さんがいらっしゃる。
辰五郎にかまされ、すぐにわかったと語る吉宗こと徳田新之助。
最初から悪者成敗しに行けよ、などと決して思ってはいけない(笑)
ゲストは天知茂、南原宏治、藤岡重慶、宮口二郎など。
あらすじ
江戸の町で流行り病が発生し、死者が続出していると聞き、
吉宗は仮病を使って町へ赴く。
町では医者にかかりたくても金がなく、
その機会すら与えてもらえない人で溢れていた。
そんな中、吉宗は評判が最悪な町医者・小川笙船(天知茂)と知り合う。
軍学者・山下幸内(浜畑賢吉)に言わせれば、
笙船はわざと悪ぶっている人物だという。
その笙船をせがれの仇と呼ぶ巴屋(藤岡重慶)、
さらに巴屋の背後に御殿医・桜井玄石(南原宏治)が
いることを知った吉宗は――という話。
感想
要は小石川養生所ができるまでの話。
小川笙船は実在の人物で、漢方医だったんじゃないかな。
赤ひげのモデルでもあり、目安箱に出したことがきっかけで
養生所設立の運びになってったのが事実だったような記憶がある。
ま、それではドラマにならんわけで(笑)
いろいろ替えんと面白くなりませんわな。
天知茂さん、その弟子・宮口二郎さん。
そして天知さんのマネージャーでもあった北町嘉朗さん。
弟子がマネージャーをシバキ回すというオモロい?絵図が炸裂。
南原宏治さんと藤岡重慶さんは画面にいるだけでインパクト大。
強請れられているはずの十海屋なんか、
殺されるシーンすら出てこないから哀れ。
まあ、他のメンバーが強力だから致し方なし。
ゲストは和崎俊哉、今出川西紀、小松方正、江幡高志、白木万理など。
あらすじ
江戸の町で連続して火事が発生、
どさくさに紛れて火事場泥棒も横行する中、
辰五郎の子分・新吉(和崎俊哉)が大ケガを負わされる。
忠相に事情を聞き、大名火消しに権限が集中していることが
被害が広がっている要因と知った吉宗。
なぜだか忠相の財布を借りて、視察にお出向き遊ばせる。
するとうまい具合に伝吉(江幡高志)が声をかけてきた。
何事も偶然はつきものだ。
ご丁寧にヤクザの親分・虎五郎(小松方正)に引き合わせてくれる。
その虎五郎は、結構影の薄ーい加賀鳶・上田久兵衛(小田部道麿)と
裏で繋がっていて、火事のどさくさ紛れにいろんなものを強奪していた――という話。
感想
町火消し誕生と、辰五郎が「め組」の頭になるまでの回。
この時点で、じいとおさいのコメディシーンはあったんだな。
新吉の女房・おせつ役の今出川さんは、
時代劇を中心にいろんなドラマに出てたと思うけど、
必殺シリーズで悲惨な目に遭う姿がインパクト強いなあ。
和崎さんは、後にお庭番として登場。
小松さん&江幡さんはザ・小悪党ツートップって感じ。
侍姿なんか見た記憶ないもんね。やったことあんのかな。
全部リアルタイムで観てたことは確かだが、
なんせまだ小さかったらねえ。次回以降も楽しみ。