名作刑事ドラマ「Gメン’75」第154~156話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第52弾。

第154話「女刑事 初めての体験」

ゲストは鈴鹿景子、坂東正之助、沢田勝美など。

あらすじ

所轄の巡査が何者かに刺され、拳銃が奪われた。
逃げた犯人のモンタージュ写真を見た速水刑事は、
一年前に扱った事件の被害者・堀川(坂東正之助)に似ていることに気づく。

堀川が拳銃を奪うような性格でないことを知る速水は、
堀川の恋人・まゆみ(鈴鹿景子)が働いている蕎麦屋を突き止める。

しかし、速水が良かれと思ってしたことが仇となり、
堀川は変貌を遂げてしまっていた――という話。

感想

いつもの場所で繰り広げられるクライマックスが印象的な回。
そこまでの追跡シーンでみんな振り返ったりしているのがわかる。
そりゃそうだ、大人気ドラマだったんだから。

それはいいとして、全体的に回想が長いような。
そんなにいる?みたいな。丁寧っちゃ丁寧なんだけど。
あと、堀川がそんな風になってんなら、
訪ねてきた速水刑事へのまゆみの反応はちと違うような気がする。

河合さんは蕎麦屋のオヤジ、きくち英一さんがキャバレーの支配人で登場。

第155話「浴槽に浮かんだ死体」

ゲストは江夏夕子、中島葵、森秋子、川崎あかね、三角八郎など。

あらすじ

覚せい剤ルートを探索していた立花警部補らGメンは、
取り調べ中のモデル(吉岡ひとみ)から供述を引き出し、
水木(狭間鉄)というカメラマンを割り出した。

水木が暮らす新築マンション「シャトードリーム」に急行するGメン。
ところが、水木は自宅の浴槽で何者かに刺殺されていた。

聞き込みをしたところ、同じマンションに住んでいる
社長(加藤和夫)の愛人・ナオミ(江夏夕子)が浮かび上がる。

早速取り調べる立花たちだが、ナオミは犯行を否認。
だが、同じマンションに暮らす住人の証言は一致。
果たして事件の真相は――という話。


感想

本格ミステリの香り漂う独特の風味の作品。
ま、好みっちゃ好み。
なんせメンバーが胡散臭い。
江夏夕子、中島葵、森秋子、川崎あかね、酒井修、三角八郎。
濃いようで、あまり濃くないメンバーだけに絶妙な感じ。

現在の視点から見ると不思議なのは
あかねさんの旦那役は酒井さんだけど何でクレジットがないのだろう?

リアルタイムで生きてはいたが、子供なので記憶は鮮明ではない。
しかしこれ、確か当時逮捕されたんじゃなかったかな?

前年から続く芸能界麻薬スキャンダルは1978年も続いていたはず。
ジョー山中、井上陽水、にしきのあきら、研ナオコ、内藤やす子。
室田日出男に川口晶3兄妹など、めっちゃ捕まっていた。

これを超える大量逮捕は、いまだかつて記憶にない。
で、酒井さんは勝新太郎と一緒に捕まったんじゃないかね。
それがちょうどこの頃で、クレジットないんだろうな。

クレジット外して放送できるところが凄いけれど。
今じゃ放送してくれんわねえ。
断言はできないけど、たぶんそういうことではなかろか。

マンションといってもアパートですわな。
二階建てで総戸数6戸。これ以上増えると成り立たないお話。

ラストに花が出てくるのは、東映伝統ですな。

第156話「女子大生誘拐!」

ゲストは丹波義隆、金井大、渡井直美、力石考、牧れいなど。

あらすじ

立花警部補の元上司の息子・夏川明(丹波義隆)が、
少年鑑別所から出てきて身元保証人になってくれと依頼してきた。

明の父親は現金を盗んだ守衛の身元保証人になったがために、
退職金で購入した家と財産を差し押さえられ、失意のうちに亡くなっていた。

そのことを知る立花だが、明の保証人を引き受ける。
自動車修理工として働き始めた明だが、
ある日明が働く会社社長・宮島(金井大)の
娘・光子(渡井直美)が誘拐されて容疑者に――という話。


感想

身元保証人を扱う新しさはあるものの、
全体としては既視感満載というか今までにもあったよねみたいな。

これだと第122話「18歳 ひと夏の経験」の方が出来がいい気がする。

こういう内容は、とことん明と光子の悲恋物語というか、
やることなすこと貧乏くじ展開というか、そういうのでないとノレないような。

そういうのが弱くて、最後死なれてもグッとこない。
見せ方と構成の難しさを教えてくれる作品。

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