1997年火曜サスペンス劇場枠にて放送。
高林鮎子シリーズ第21弾。
原作は津村秀介『逆流の殺意』。
ゲストは新克利、小林綾子、宮川一朗太、井上倫宏など。
あらすじ
草鹿の代理で、滝沢貿易社長(新克利)の自宅を訪れた鮎子。
群馬の水上で妻が殺された事件の容疑者として警察にマークされてるというのだ。
依頼を受けて事件を調べる鮎子と慎平。
すると、滝沢の妻が殺された同じ日に、
大阪で妻の不倫相手が殺されていたことがわかった。
滝沢には事件当日のアリバイがない。
さらに調査を進めた鮎子と慎平は、意外な事実にぶち当たって――という話。
感想
捻りが効いているっちゃ効いている作品。
21本目ともなれば、いろいろな手を考えますわな。
大阪の事件が豊中ってのもミソというか、
関西人ならルートはハハーンって感じはあるわね。
あと白浜と言えば関西人には和歌山だけど、
東京の人なら千葉なんだろね。
そこで意外な事実を掴むわけだが、
そのあたりがちと弱いというか、薄いというか。
グイグイ来るわけではない。
まあ、そういう作りっちゃそうなんだけど。
安定的に観られるものを追及したから、
第2次2時間サスペンスブームというのは成り立ったわけだが、
同時に画一的になってったきらいはあるような気はする。
犯人は死なないとかね。それがルールだったんだけど。
もっと当初はバラエティに富んでたからねえ。
ルーム係で出てくる野平ゆきさんなんか、
何回ハダカになっては殺されたことやらわかりゃしない。
時代の流れでそういう作りになったんだけど、
振り返ってみれば好みは分かれるところでしょうなあ。
シリーズ後半の中では、出来のいい作品だと思うけど。