名作刑事ドラマ「Gメン’75」第142~144話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第48弾。

第142話「エレベーター密室殺人事件」

ゲストは松橋登、森秋子、藤村有弘、堀田真三、奥村公延など。

あらすじ

嘘をついては周囲の人を困らせていた少年・マモル(中井徹)。
そのマモルの父親が、自分の喫茶店で働くボーイ殺しの容疑者に。

所轄の刑事を始め、誰もマモルの言うことを信じようとしない中、
一人マモルを信じた速水刑事が、通報を受けてマモルとビルの中へ。

マモルいわく、犯人は7階で降りたという。
ところが、エレベーターが故障し、速水たちは閉じ込められる羽目に。
警備室に連絡しても繋がらない。警備員はすでに死体となっていた。

乗り合わせたのは速水とマモル、3人の男、1人の女。
一癖も二癖もありそうな連中に囲まれた速水刑事は――という話。

感想

エレベーター絡みの話でパッと思い出すのは、
西部警察の初期に舘ひろしさんが閉じ込められた爆弾の話とか、
特捜最前線で死体をエレベーターが運んだみたいな話があったなあとか、
はたまたルパン三世で「ターゲットは555m」(だったかな)
そんな話でめっちゃ遠いところからひたすら狙ってガラスに穴をあけて
盗み出したはいいものの、逃げ場がねえぞおいおいみたいな話があるけど。

そのいずれとも違うGメンらしさに溢れた密室の展開。
面白いんだけど、なんやろねえ、なんか足らんというか、うーん。

エレベーターを落とそうとする必要ある?みたいな。
逃げられなくねーか? そこ目的じゃねーよな。
待ち合わせから2時間以上オーバーしてんのに、
ちーとも様子を見に来ようとしない恋人は何なんだ、とか。

刑事が民間人を行かせたらまずいだろ、とか。
何かそのあたりが、ちょっとどうかなあって感じはしますな。
出だしが面白いだけに、もったいない気がする。

速攻ぶち殺される警備員は相馬さん、
マモルの父親連れてく所轄の刑事が河合さんでした。

第143話「午前2時に拾った女」

ゲストは川口敦子、麻田ルミ、酒井修、小鹿番など。

あらすじ

深夜、立花警部補が運転する車の前に女性が落下。
歩道橋に白いコートの人影を見た立花は後を追う。

逃げ込んだと思われる飲み屋には、
板前・健次(酒井修)と女将・ミエ子(川口敦子)の姿が。
何も証拠がないため、立花は引き上げるが
所轄の刑事にひき逃げ犯との疑いをかけられてしまう。

やがて、落下した女性は
福島県に住む並木ひとみ(麻田ルミ)と判明するが、
ひとみは記憶を失っており、肝心なことは何もわからない。

福島に向かった立花は、
ひとみが失踪した姉を捜しに東京に来たことを掴む。
そして、健次が一年前に住んでいたアパートの床下から
女性の腐乱死体が発見されたのだが――という話。


感想

終盤の意外な展開が鮮やかに決まる作品。
そこに至る伏線もきっちり張られている。
上手いの一言。

一見、アンバランスな感じのクラシックも効果的。
麻田ルミさんは「おさな妻」が有名だけど、
結構時代劇にもゲスト出演してましたな。
似合うもんね、町娘・村娘役が。

川口敦子さんは、なんか上流夫人みたいなイメージがあるなあ。
そういう役が結構多かったような。なので、こういう役は珍しいかも。

酒井さんは大映が続いていたら、もっと売れたのかもね。
人間の運命というのはわからない。

河合さん、今度は福島の警官。
毎度おなじみ谷本小代子さんも登場。
どんな形でもこういう人たちが出ると、なんか安心すんのよね。

第144話「雪原に消えた13人の乗客」

ゲストは織本順吉、中島葵、川合伸旺、伊藤高など結構なメンバー。

あらすじ

吹雪の中を走る一台のバス。
そこには、強盗ギャングの一人を追って乗り込んだ
中屋刑事を含む13人の乗客がいた。

事件の発端は3日前、
強盗殺人で無期懲役の囚人・赤尾が脱獄、
仲間と農協を襲って現金一億円を奪ったことにあった。

捕まえた一人から赤尾が自分を密告した女を
恨んでいたことを掴んだGメンは、女が住む福島県へ。

ところが、赤尾が死体となって見つかり、
奪われた金が新札だったことを手掛かりに
犯人を追っていた中屋がバスに乗り込むと、
そのバスは覆面した男にジャックされていた。

男は雪に囲まれた脇道を行くことを指示、
発砲を機に起きた雪崩でバスは雪の中に埋まってしまう。

次第に酸素が薄くなる極限状態の中、事件は意外な展開に――という話。


感想

またまた密室大作戦というか、
舞台劇にも応用できそうな雪崩に巻き込まれたバスの中のお話。

もっとも、バスの中だけで展開するわけではないのだが。
面白いんだけど、バランスがどんなもんでしょうな。

もっとバスの中を中心にやった方が面白さが増すような。
出だしのインパクトがもったいない気がする。

しかし、あの時代でも子供に「とめきち」って名は付けんだろ(笑)
あの子と同世代だけど、さすがにそんな名は知らんなあ。

織本さんの実は刑事ってのもわかるようなわからんような。
あの偽の札束は何の意味があんのかね。
まあ、だいぶ削ってそうだから、その内容もあったんかも知らんけど。
密度が濃そうに見えて、実はそうでもない感じは損だよね。

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