火曜サスペンス劇場原作・清水一行「神は裁かない」を読む

1976年出版の医学ミステリ。1983年に放送された火曜サスペンス劇場の原作。テレビドラマ化の際のタイトルは「天使の復讐」。出演は志穂美悦子、沖雅也、北村総一朗などなかなか豪華だった。あらすじ深夜、松岡医院院長夫人・柳子は夫の情事を目撃。翌朝、自分のベッドで夫の死体を発見した柳子は自分が殺したと思い込み、逮捕される。柳子の弟で勤務医の徹夫は何者かに嵌められたのではないかと疑う。やがて、同じ地区内の
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森村誠一「黒の十字架」を読む

1981年出版の十字架シリーズ最終作。羽代市とか大場一成とかどっかで聞いた名前が出てくるなと思いきや、「野生の証明」に出てくる舞台と人物でしたな。映像化はなし。あらすじ若い芸者が殺され、身元を調べるうちにA市からF県羽代市に売春組織に連れていかれた一人と判明。秘密裏の捜査を指示された土谷は現地へと飛ぶ。ところが、市政と警察を牛耳りさらに暴力団と癒着し地域に君臨するボス・大場一成の存在はとてつもなく
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小松左京原作・さいとうたかを「日本沈没」を読む

1995年出版の講談社漫画文庫版。全3回。もともとは原作が出た当時、週刊チャンピオンに連載されたもの。原作はもちろん小松左京。第1回の巻末には原作者のあとがきがある。「阪神大震災に遭遇して」との内容。あらすじ19××年7月26日に起きた伊豆天城山の噴火。相模湾南西部を震源とした地震が原因だったが、この背景には恐ろしい真実が隠されていた。地震予知が不可能とされる中、異端児の学者・田所博士は警鐘を鳴ら
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吉敷刑事シリーズ1・島田荘司「寝台特急『はやぶさ』1/60秒の壁」を読む

1984年出版の長編ミステリ。吉敷竹史シリーズの記念すべき第1弾。本格ミステリ×トラベルミステリという内容。1986年、2004年と2回テレビドラマ化されている。あらすじ警視庁捜査一課殺人班の吉敷竹史刑事。耳が隠れるぐらいの長髪で二重瞼、鼻筋は高く通り長身。混血のファッションモデルのような風貌の彼は、とても刑事には見えない。その吉敷刑事が手掛けた奇妙な事件。豪華マンションに住む若い女性が浴室で死体
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永遠の名作・土屋隆夫「危険な童話」を久々に読む

1961年初版の本格推理小説。1961・1977・2005年と3回テレビドラマ化。あらすじ傷害致死で服役し、仮釈放された男が殺された。殺害現場は従姉妹のピアノ教師の家。ちょうど上田署の木曽刑事が妻・杉子と一人娘のクミ子を通わすか通わさないかで今朝言い争いしたばかりの音楽教室だった。しかも殺されたのは木曽が上田署に転勤して初めて捕まえた男・須賀で従姉妹の木崎江津子が真っ先に疑われた。江津子は未亡人で
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生島治郎「死者だけが血を流す」を読む

1965年出版のハードボイルド。あらすじ引揚者で大学時代、学生運動でも活躍した牧。今ではヤクザの世界に入り、インテリヤクザとして頭角を現していた。しかし、組の仕事で故郷の北陸に戻った際、地元の有力者で牧が忌み嫌う伯父と手を結ぼうとした幹部の顔を潰したことから組から命を狙われる。自分の兄貴と慕う男を刺殺したが、正当防衛とされる牧。変わらず組につけ狙われる牧に、救いの手が。それは伯父の政敵で国会進出を
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衝撃の問題作・西村寿行「鉛の法廷」を読む

1984年刊行のポリティカルアクション。「闇の法廷」に続く法廷シリーズ第2弾。その後の日本を暗示しているような話に驚く。あらすじ保守政党が分裂し、政権維持のために第三位の議席を持つ民宗党と連立内閣を打ち立てた。民宗党のバックについているのは宣撫教団。しかし教団は法曹界はじめ社会の各層に信者を潜入させ、国盗りを画策していた。しかも、反対する勢力を人知れず処分する裏部隊まで組織している状態。数の力だけ
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信濃のコロンボシリーズ・内田康夫「追分殺人事件」を読む

1988年出版の長編ミステリ。信濃のコロンボこと竹村岩男警部シリーズの一冊。2000、2004、2017、2020年と4回テレビドラマ化。あらすじ信濃追分で特徴のある人形や小物を売る土産店経営者の丸岡一枝。ある冬の朝、新聞配達員が扉を叩く音が聞こえた。おかしいと思って聞くと、家の前で人が死んでいるというのだ。通報を聞いて駆けつけたのは信濃のコロンボの異名を取る竹村警部。竹村は一枝が飼っている犬・コ
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清水一行「女教師」を読む

1977年出版の長編ミステリ。同年に田中登監督、永島暎子主演で映画化。古尾谷雅人のデビュー作でもある。あらすじ舞台は東京近郊にある中学校。ある日、若い音楽教師・田路節子が校内で強姦された。犯人と思われるのは校内の不良グループで、その中心にいる江川が主犯と思われた。しかし、節子から相談を受けた校長・神野、教頭・安倍、江川の担任・瀬戸山は事件をもみ消そうとする。ただ一人、生活指導主任・影山は抵抗するが
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内田康夫「北国街道殺人事件」を読む

1987年出版の作品。信濃のコロンボこと竹村警部シリーズ第4弾。もっとも周囲からコロンボと呼ばれてるかといえばそうでもない。下の名前が岩男なので「ガンさん」と呼ばれていたりする。1998年、2002年、2016年と3回テレビドラマ化。ちなみに「北国」は「ほっこく」と読むそうな。あらすじ静かな湖畔の森の陰からというわけではないが野尻湖の学術調査現場から歴史的では全くない新しい人骨が発見された。頭蓋骨
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