1984年出版の長編ミステリ。
吉敷竹史シリーズの記念すべき第1弾。
本格ミステリ×トラベルミステリという内容。
1986年、2004年と2回テレビドラマ化されている。
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あらすじ
警視庁捜査一課殺人班の吉敷竹史刑事。
耳が隠れるぐらいの長髪で二重瞼、鼻筋は高く通り長身。
混血のファッションモデルのような風貌の彼は、とても刑事には見えない。
その吉敷刑事が手掛けた奇妙な事件。
豪華マンションに住む若い女性が浴室で死体となって発見された。
しかも被害者は顔の皮をはがされているという猟奇的な事件。
被害者と関係のあったと思われる男関係をあたるが決め手は無し。
何よりも割り出された死亡推定時刻に
被害者はブルートレイン「はやぶさ」に乗車していた。
死んだはずの女性がブルートレインに乗るなんてことがあり得るのか?
完全犯罪に敢然と立ち向かう吉敷刑事をあざ笑うかのように、
次の殺人事件が巻き起こる――という話。
感想
とどのつまり、被害者はどこで殺されたのかというのがポイント。
人と人との連関性というか、血というものが持つ
宿痾という言葉に置き換えてもいいぐらいの宿命というかが
吉敷シリーズの一つの特徴かなとも思うのだが、第1弾から存分に発揮。
トリックどうのこうのもさることながら、
人間関係のアヤとの絡みがぐいぐい読ませてくれる。
こういう部分が一番好きなところ。
ドラマは観てないからわかんない。
1986年版は三浦友和、2004年版は鹿賀丈史が吉敷刑事を演じている。
イメージ的には鹿賀丈史の方が合うと思うけどね。
フジで「せつない探偵」やってる頃の鹿賀さんなら合うんじゃないかなあ。
ま、そういう比較も面白いとこでして。
しかし、マスクせんと旅ができるのはいつになるんだろうねえ……