第13回日本探偵作家クラブ賞受賞作。
1997年に火曜サスペンス劇場でドラマ化。
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あらすじ
熱海の旅館で一人の男が殺された。
被害者は脅喝で飯を食っていた男。
捜査陣は容疑者を絞り込んでいくが
それらの人物には全てアリバイが成立。
捜査は行き詰まり解決への希望は警視庁の鬼貫警部に委ねられた。
1ダースの容疑者を相手に鬼貫は真犯人を突き止められるのか?――という話。
感想
1959年刊行の作品。
この時のクラブ賞候補は佐野洋、水上勉、結城昌治と錚々たる面々を押しのけての受賞。
で、なぜだか「憎悪の化石」だけでなく「黒い白鳥」も受賞している。
時刻表トリック、アリバイ崩しといったミステリの定番は今日でも古びないものがある。
一人のアリバイを突き崩し犯人と思われた人物が
「自分が行った時にはもう死んでいた」という話になってまたまた真相は闇の中、
なんて展開もお約束とはいいながらやっぱり面白いもの。
映像化された時は熱海ではなく都内の美容外科で殺人事件が発生。
いしのようこや寺島進が出てた。生涯本格推理にこだわった鮎川哲也の名作。