フリーライター Sakamoto Norio ブログ
1976年夏公開のトラック野郎シリーズ第3弾。マドンナは島田陽子、特別ゲストは都はるみ。ライバル「カムチャッカ」は梅宮辰夫。今話題の上沼恵美子(当時、海原千里・万里)も出ている。あらすじ今度の舞台は北海道。フェリーを待つ間、ジョナサン家に立ち寄る桃次郎(菅原文太)。ところが、ジョナサン(愛川欣也)は君江(春川ますみ)から分譲住宅のチラシを見せられ狭くなってきたから引っ越しをせがまれ、桃次郎はトルコ
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1975年公開のトラック野郎シリーズ第2弾。ヒロインは「みずいろの手紙」あべ静江。年末に封切られ、興行収入は約15憶円と大ヒットした。あらすじ修学旅行のバスに揺られ、教師(研ナオコ)と女学生が合唱中。そこに茶々を入れるのが桃次郎(菅原文太)とジョナサン(愛川欣也)。拡声器で細川たかし「心のこり」を熱唱し、物語は始まっていく。帰京した桃次郎はスーツを着てお見合い写真撮影。かたやジョナサンは家庭で一家
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1984年出版の短編集。主人公は「北帰行殺人事件」で登場した青木亜木子。表題作のほか、「十和田南への旅」「四国情死行」「宮崎へのラブレター」「湯煙の中の殺意」「祇園の女」「サロベツ荒野で死んだ女」「白樺心中行」の計8編を収録。あらすじと感想「都電荒川線殺人事件」白昼都電の車内で、盲目のマッサージ師が毒殺される。容疑は薬剤師である彼の妻にかけられる。毒物がカプセルに仕込まれたヒ素であったことから妻の
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2003年出版の第49回江戸川乱歩賞受賞作。2015年にWOWOWで渡部篤郎主演で連ドラ化された。あらすじ二年前のある出来事で社会部を追われ窓際社員となった梶。その梶が、再び浮上のきっかけをつかめるかもしれない事態が。週刊誌がスクープした「誘拐犯の娘が新聞記者に内定」。そんなことがあるわけがないと、社名を受けて梶は20年前の新生児誘拐事件の再捜査を開始する。退職刑事の捜査ノートを基に孤独な調査に乗
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1979年出版の短編集。表題作のほか、「受験地獄」「第二の標的」「白い殉教者」「天国に近い死体」の計5編を収録。「受験地獄」は社会派風刺ミステリー。結末のどんでん返しもさることながら、アイデアが抜群。1982年火曜サスペンス劇場、2014年ヤングサスペンス企画と2度映像化。1982年は太川陽介や倉田まり子、2014年は三浦春馬、城田優、瀧本美織らが出演。1982年版は火曜サスペンス劇場の中でも人気
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2011年第15回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。著者の前川裕さんは教授なんだねえ。2016年に黒沢清監督、西島秀俊主演で映画化された。あらすじ大学で犯罪心理学を教えている高倉。ある日、同級生の刑事・野上からある事件の分析を依頼される。それを境に妻と二人、平和に暮らしていたのが一変。野上が謎の失踪、学生同士のストーカー事件、向かいの家が出火し、二人しかいないはずの家から3つの焼死体。カギを握る
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1978年出版の作品。トラベルミステリー爆発前のピカレスクロマン小説。あらすじ途方もない計画を考えた若い男・唐木。東京競馬場で行われる日本ダービーの売上金20憶をそっくり頂こうというのだ。唐木は目を付けた男女6人に声をかけていく。カメラマン、ヘリコプター操縦士、爆弾を作れるかつての活動家。周到な計画に沿って準備を始める七人の男女。だが、裏切り者の存在を示す密告の手紙が出回る。日本ダービー当日になり
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1988年応募の著者のデビュー作。ストレートな社会派法廷ミステリが清々しい。火曜サスペンス劇場「朝日岳之助シリーズ」の原作。小林桂樹主演で人気を博した。あらすじ警備員が刺殺され金庫が破られた。大阪で起きたこの事件で逮捕されたのは前科のある塩川という男。塩川は無罪を主張していたが、執拗な取り調べの末に自白。有罪は確実かと思われたが、塩川の妹が弁護士を連れてきた。その男の名は朝日岳之助。過去に冤罪で友
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2016年出版の文庫本。読んで「やっぱり東映好きやなあ」ってのが最初の感想。東映京都撮影所の映画人たちの魅力が詰め込まれたノンフィクション。どんだけ取材してんのよ、ってぐらいいろんなものが盛り込まれてる。「時代映画」とか何冊か持ってるけど、こんなとこもチェックしているのが凄い。東映の成り立ちや撮影所のエピソードはパッションの塊と言える。やっぱりいい作品を作るには熱量が必要なのよね、何の世界でも。時
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2016年出版の第14回このミス大賞・隠し玉。今流行りのスクールカースト的話と、イヤミス感全開の作品。あらすじ中学時代に義父からレイプされた経験を持つ女子高生・美和。義父に殴り殺された弟「ユウちゃん」としか会話できない。意識高い系を気取る痛々しい感じだが、ユウちゃんの囁きのままにある計画を実行しようとする。一方、これまた意識高い系の女子高生・穂乃果。こちらは読んだ本の感想はじめブログを熱心に書く少
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