デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第63弾。
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ゲストは横森久、新橋耐子、西田健など。
あらすじ
賞金二千万円の懸賞小説に応募するため、
夜な夜な原稿を書いている山田刑事。
そんなある日、休憩に出た山田刑事は
公園で奇妙な三人組に遭遇する。
風で飛ばされた紙を拾ってあげたところ、
そこには犯罪計画が記されていたのだ。
聞けば、それは小説のプロットだという。
同じ懸賞小説に応募しようとしている三人に、
親近感を持ちながらも不審も抱いた山田は、
仲間に入ってホントのことを探ろうとした。
山田のマンションの隣に住む会社員・太田(横森久)、
元編集長の重子(新橋耐子)、元工員の川村(西田健)の真の目的は――という話。
感想
何となくコミカルさも感じる山田刑事主人公篇。
ま、こういう話は山ちゃんしか成立しない。
他のメンバーには無理だ(笑)
現在→過去→現在という、Gメンお得意の構成。
相馬さんは屋台のオヤジ、河合さんは会社の人で登場。
面白いんだけど、それってどうよ?という点もある。
まず、山田刑事が預かっていた小説のプロットが
小説の中での犯行日前日に何者かに盗まれる。
それはいいのだが、脅迫状も預かったっけ?
予定通り出してんだから、そいつらちゃいますの。
見落としたか、聞き逃したか。
あと検問も、なんで助手席側なのよ。
ていうところが、段取りにしか見えないわね。
ま、結末からすりゃ、おとり捜査みたいなもんですわともいえるのだが。
メインの4人の演技はさすがやけどねえ。
ゲストは島かおり、伊藤高、平泉征、高野真二など。
あらすじ
三年ぶりに姿を現した爆弾魔・岸(伊藤高)を追って、張り込むGメン。
かつて同期の巡査を爆弾で殺されていた中屋刑事は、
岸を発見すると猟犬の如く追いまわした。
逃げた岸は、事故に遭って病院へ。
ところが、その男は岸とよく似た別人で警察に非難が殺到。
男の話によれば、借金の取り立てと勘違いして逃げたらしい。
自分とよく似た男をトイレで見かけたという話を聞き、
やはりあの場に岸は来ていたのだと確信するGメン。
中屋は今度こそと岸の恋人・みつ子(島かおり)をマーク、
兵庫県の有馬温泉まで尾行した。
しかし、林の中で岸に殴られ、監禁される羽目に。
岸が舞い戻って来たのは、父親を死に追いやった
大臣・日下部(高野真二)を葬るためだった。
だが、みつ子とともに岸を過激派の仲間に引き入れた室伏(平泉征)は、
今では地元に戻って実家を継ぎ、日下部に接近しようとしていて――という話。
感想
Gメンには珍しい関西ロケ。
新神戸駅って、あんなんやったんやねえ。
すすきの風景がそれぞれの心の寂寥感みたいでいいやね。
岸、みつ子、室伏の描き方は西島大さんならではかな。
思想の結びつきなんて、もろいもんですわ。
岸が目的を果たすことなく散った中、
元凶となった日下部は悠々と地元に凱旋。
ベタといえばベタだけど、
ああいうシーンはやるせなさと憤りが湧いてくるわねえ。
そういう感情をいつまでも大事にしたいところ。
ゲストは小野川公三郎、吉岡ひとみ、蟹江敬三、亜湖など。
あらすじ
正月が明け、晴れ着姿で初出勤の速水刑事。
そこに、一人の男が近づいてきた。
見ると、かつて逮捕したことのある浅井(小野川公三郎)で、
今では真面目に働いているという。
しかし、それは真っ赤な嘘で
浅井は速水に復讐するため、爆弾魔・柴田(蟹江敬三)に頼み、
速水が持っているカメラと同型のものに爆弾を仕込み、
すり替えて速水を殺害しようと近づいてきたのだった。
浅井は速水の気を逸らし、見事カメラのすり替えに成功。
仕掛けは10回シャッターを切れば、爆発するようになっている。
何も気づかない速水は、次々にシャッターを押していく。
だが、小田切警視が柴田を逮捕したことから、
カメラの仕掛けはGメンの知るところに。
しかしその頃、カメラは次から次へと
人の手に渡っていたのだった――という話。
感想
正月らしい娯楽に加え、スリルとサスペンスに富んだ作品。
なんちゅうても、テンポがいい。
このあたりは、池田雄一さんの脚本ならではかな。
ゲストも多彩で小野寺さんと彼女役の吉岡さん、
この頃は爆弾づくりが抜群に似合う蟹江さん、
訓示垂れる河合さん、おでん屋の木田さん、
カメラ盗って逃げる江幡さんなど常連さん総動員。
そこに頭師孝雄さん、楠トシエさんなども登場し、
極めつけは木田さんから弟の為にカメラを譲ってもらう亜湖さん。
どこから出てくるんかねえ、あの独特な雰囲気は。
まあ、昔は結構あんな感じの人、おったような気もするんだけど。
なんちゅうか、そばにおって欲しい人というかね。
ああいうお姉さんいたら、苦しくても頑張れますみたいな。
ラストも因果応報というか、キレもあっていいですな。
しかし振り返ってみれば、
なんやかんや言うても明るかった時代って感じがするねえ。
どこで日本は間違えたのやら。