時代劇「吉宗評判記 暴れん坊将軍」第28~30話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の第10弾。

第28話「明日に咲いた 影の花」

ゲストは中村玉緒、島田順司、石橋蓮司、潮健児など。

あらすじ

世直しを叫ぶ謎の一団が、
軍資金目的で江戸の町を荒らしていた。

正体は軍学者・金沢(石橋蓮司)が率いる一党で、
背後にいるのは毎度おなじみ尾張大納言宗春。

辰五郎から軍学塾の存在を聞いた吉宗は、
おまちを連れて一つ一つ探りを入れていく。

その最中、小料理屋の店主・政吉(潮健児)に呼び止められた。
「市之進様」と親しげに話してくる政吉だが、
吉宗には全く身に覚えがない。

やがて、金沢たちが吉宗暗殺を実行に移し、
塾生の放った弾丸は見事吉宗に命中。

しかし、当の吉宗は江戸城で無傷の状態。
辰五郎や加納五郎左衛門、忠相たちが万一に備えて、
吉宗の知らないところで市之進を影武者にしていたのだ。

市之進の姉・おみよ(中村玉緒)は、
政吉の店で働いている盲目の女性。
責任を感じた吉宗は、おみよに会いに行くのだが――という話。


感想

吉宗、影武者がおった話。
脚本は宮川一郎さん。数々の作品を手掛けたお方。

メインゲストは中村玉緒さん。さすがの演技。
バラエティ番組に出ている玉緒さんのイメージが強い人もおるだろうが、
実はめちゃくちゃセリフ覚えがよく、記憶力抜群なんだとか。

鴨居達比古さんだったかなあ、
昔「月刊シナリオ」にエッセイでそんな内容を書かれていた。

島田順司さんは『新選組血風録』の沖田総司ですな。
『はぐれ刑事純情派』はここから10年ぐらい後。
時代劇はたま~に悪役とかもやってんだよね。

潮健児さんは地獄大使ですわな、やっぱり。
もともと喜劇畑だから、こういう役は似合いますな。

石橋蓮司さんは若手の部類に入ったんかねえ、当時。
単なる悪役で埋もれていかないところが凄いですわな。

第29話「大江戸一のドジな掏摸」

ゲストは西川峰子、佐藤仁哉、川合伸旺、富田仲次郎など。

あらすじ

ある日、五郎左衛門の財布を掏ろうとして
失敗した女掏摸・お峰(西川峰子)。

江戸中の掏摸を配下にしようと企む蛇留(富田仲次郎)は、
お峰&足を洗った元掏摸・長吉(佐藤仁哉)に目を付ける。

ところが、お峰が蛇留と奥祐筆・南条勘解由(川合伸旺)の
黒い繋がりを示す証拠の入った財布を掏ったことから――という話。


感想

連続時代劇に一度は出てくるといってもいいぐらい、
よくある奥祐筆不正エピソード。

といっても、目立ちまくるのは
ドジな女掏摸を演じた西川峰子さん。
決して「あなたにあげる」と言ってくれるわけではない。

川合さん&富田さんの悪役おなじみコンビに加え、
その配下に江幡高志さんと守屋俊志さんがいる。

見どころは何やろねえ、夏樹陽子さんの尼僧姿かな。
なんだけど、その姿で職人姿の助八と並ぶと
すごーく可笑しく見えてしまったりする。

第30話「裏切り御免!」

ゲストは矢吹二朗、栗田ひろみ、小林勝彦、石橋雅史など。

あらすじ

本話でさようならとなる山下幸内から、
黒田権十郎(石橋雅史)とその弟・伝兵衛(出水憲司)が
道場破りしまくっていることを知った吉宗。

しかも、その剣は邪道としかいいようのないショボいもの。
自身が行った武芸奨励策の弊害を、吉宗は幸内に指摘されてしまう。

そんな折、辰五郎が黒田兄弟に絡まれている
信濃屋(小栗一也)の娘・お光(栗田ひろみ)を助けようとした。

しかし、相手は邪剣といえど、道場破りをしている使い手。
その時、通りがかった一人の侍が、黒田兄弟をコテンパンに。

名を聞かれた侍は、小普請組の片桐八郎と名乗った。
ところが後日、その侍は片桐ではなく、林市太郎(矢吹二朗)と判明。

市太郎が嘘をついたのは、ある哀しい理由があった――という話。


感想

家を継ぐ制度が現代より重視されていた時代ならではの出来事。
由井正雪の乱から半世紀以上過ぎても、
裏切り者の烙印を押された子孫の不遇な状況が背景にある。

矢吹二朗さんは言わずと知れた千葉真一さんの弟。
志穂美悦子さんの女必殺拳シリーズだったか、
アクションに向いてるお方。

だけど、時代劇でカツラつけると、
なんか丹波義隆さんと間違えてしまいそうな感じ。

栗田ひろみさんは映画『放課後』かね、やっぱり。
雨に濡れながら井上陽水が流れるシーンは、いつ観てもいいやね。
『九町堀事件帖』では、桜木健一さんの妹役でしたな。

小林勝彦さんは、こういうポジション(笑)
悪徳与力とかね。現代劇だと、悪徳専務とか。
似たようなポジションだと北原義郎さんだけど、あっちはもうちょっと偉い。
悪徳代官・奉行とか、悪徳社長とか。

石橋雅史さんは、カラテを教えに来てそのまま俳優になったんだっけ。
悪役が多いけど、正義感で暴走する刑事を演じたこともあった。
『特別機動捜査隊』だったかな、そんな回がある。

出水憲司さん、木村元さん、小栗一也さんは
テレビ時代劇でどんだけ観たかわからんぐらいたくさん出てた。

現代ではなかなかねえ。
やっぱり、連打するから好循環になってくと思うんだけど。
単発ばかりじゃ、時代劇もしんどいですわな。
いい時代に、テレビ時代劇をたらふく観て
育ってこれたことをありがたいと思う今日この頃。

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