名作刑事ドラマ「Gメン’75」第178~180話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第60弾。

第178話「速水刑事を射つ男たち」

ゲストは小松方正、神太郎、ポール牧、八木昌子、土方弘など。

あらすじ

定例講習会からの帰り道、
Gメンたちが乗った車が何者かに狙撃された。

着弾した場所から自分が狙われたのではと考える速水刑事。
全員で囮作戦を実行したGメンの前に、
男(ポール牧)が現れ拳銃を乱射するがそれはおもちゃだった。

狙われたのは速水刑事か、それとも別の人物か。
犯人の目的や正体がわからない中、
速水刑事の先輩・西郷巡査部長(土山登士幸)が射殺死体で見つかる。

やはり、狙われたのは速水刑事だったのか?
事件を追うGメンに、犯人の凶弾が襲いかかる――という話。


感想

ライフルに狙われるGメンたちのチームワークが光る回。
一種の集団ものというか、アクションの面白さはさすがの一言。

誰が狙われているかわからない中での捜査という、
サスペンス感も素晴らしい。

反面、人間ドラマ部分はイマイチな感じ。
なんかわかりづらい気もする。

結局のところ、勘違いが招いた悲劇というか、
いわゆる「いい人」が起こしそうな事件というか、
そのあたりの描き方は続く2作品の方が上手かな。

第179話「警察署長室ジャック」

ゲストは大門正明、金井大、田口計、平田昭彦など。

あらすじ

宮坂署の署長室がライフルを持った男に占拠された。
連絡を受けた小田切警視は現場に急行、
立てこもっているのが先日懲戒免職になった
職務熱心な元警察官・北山(大門正明)と知る。

北山の要求は安西署長(金井大)を呼べの一点張り。
Gメンの調査で北山の怒りの背景にある
安西らの汚職が明らかになるのだが――という話。


感想

中期Gメンを代表する傑作。
これはよく覚えてるなあ。
人間関係のアヤの付け方、構成が文句なし。

そりゃライフル持ってぶち殺しにも行きまっせ。
メインゲストの大門さんのほか、
田口計さん、金井大さん、近藤宏さん、山本清さん、
江幡高志さん、谷本小代子さん、稲葉義男さん、
杉江廣太郎さん、沢田勝美さんなどなど名脇役揃い踏み状態。

山浦さんは交番、相馬さんは大門さんのオヤジで登場。
小川ユキさんは『ゆうひが丘の総理大臣』に出てた人でしたっけ。
上月左知子さんは宝塚出身、平田昭彦さんは『ゴジラ』出身。

警察内部の腐敗を鋭く描き、
不条理の極みをとことん追求したGメンらしさが輝く一作。
そして、小田切警視のデスノート感はやはり健在なのだった。

第180話「トンネルに消えた女子高生」

ゲストは竹井みどり、高津住男、梅津栄、吉田友紀、山田禅二など。

あらすじ

墓参りで帰京した際、
墓を掃除してくれていた女子高生・信子(竹井みどり)と
その弟・大作(吉田友紀)と知り合った立花警部補。

話を聞くと、父母を亡くして二人暮らしの模様。
自分家の墓だけでなく、近くの墓まで掃除してくれた
姉弟の優しさにほだされた立花は、楽しい休日を過ごした。

ところがある日、信子が失踪したとの連絡が。
捜索にあたった立花は、トンネルの近くの小屋に
不審な人物がいるのに気付き、見張って捕まえた。
その男は、死んだはずの姉弟の父親・金作(高津住男)。

同じ村に住む八重田(梅津栄)の娘を殺害し、
服役していた金作は、8年の刑期を終えて出所してきたばかりだった。
金作の証言で、信子がトンネル内で拉致されたことが判明。
そんな時、一千万円の身代金を要求する手紙が届いて――という話。

感想

これまた人間心理のアヤというか、奥深さを見事に描いた作品。
高津住男さん&梅津栄さんがハマり役。
よかれと思ってしたことが、かえって憎悪を募らせる。
このあたりの描写が素晴らしい。
バックの山とススキがこれまたハマる。

人の世で起こることで自分の身に降りかからないものはない。
何が幸いするかわからんし、その逆もまたあり得る。
ゼロか100かじゃないのよね、人間関係というのは。
危ういバランスの中で生きてるわけで。

トラブル未然に防ぐには、一人で生きてりゃいいかもしれんが
そういうわけにはいかんからねえ、現代社会。
少なくすることはできるにしても。
無関係でも降りかかるトラブルはあるわけだし。
一言多いからなあ、気い付けなあかんな、自分も。

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