デアゴスティーニから発売の第7弾。
テレビ時代劇の隆盛を支えた
三人の脚本家の作品を堪能することができる。
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ゲストは森次晃嗣、亀石征一郎、菅井きん、坂口徹郎など。
あらすじ
最近、影の薄くなった山下幸内と飲んでた吉宗。
すると、何やら隣の部屋が騒がしい。
弱い者いじめをしてると見た吉宗、
隣に乗り込んでとりあえずシバく。
隣にいたのは御家人「鉄砲百人組」の連中で、
いじめの中心は大村伝三郎(亀石征一郎)。
町人上がりの戸田弥八郎(森次晃嗣)を
何かにつけてはいじり倒し、うっぷん晴らしをしていたのだ。
弥八郎が元め組の小頭だったことを知る吉宗は、
事態を解決しようと乗り出すのだが――という話。
感想
後のワンパターン成敗とは違い、
それぞれの人物と家族背景、立場を盛り込んだ重厚な人間ドラマ。
脚本は山野四郎さん。
社会システムを背景にした人間ドラマを書かせたら天下一品の方である。
杉良太郎とタッグを組んだ『新五捕物帳』では名エピソードを連発。
キリシタンを題材にした第92話『十字架の光の陰に』とか。
ウルトラセブンと赤影という
一世を風靡したヒーローの共演も見もの。
森次晃嗣さんは、この頃『銭形平次』は出てたのかなあ。
同心役で出てたよね、確か。
坂口さんは、当時悪役も多かったような。
出来の悪い若侍とかね。
火縄銃ロシアンルーレットで死んじゃう。
ゲストは中尾彬、田口計、川合伸旺、上田たみ子、剣持伴紀など。
あらすじ
目安箱に投げ込まれた訴状をもとに、
深川で暴れる「お鯱組」の調査に向かった吉宗。
訴状を出した少年・万吉(薄田拓己)の
姉・おあき(上田たみ子)が働く料理茶屋に向かうと、
「お鯱組」のリーダー格・中根主水(田口計)と争っている老人が。
見ると、それは体調を崩して
休んでいるはずの加納五郎左衛門だった。
辰五郎の仲介で、吉宗は五郎左と顔を合わせなくて済んだ。
しかし、中根と五郎左の揉め事を知った尾張大納言宗冬(中尾彬)と、
その手下である本所奉行・田浦監物(川合伸旺)は吉宗失脚を狙って――という話。
感想
加納五郎左衛門がメインの人情噺。
有島さんのコメディ&シリアスの切り替えはさすが。
脚本は初期メインライターの今村文人さん。
時代劇だけでなく現代劇も書いてるし、
『ギャートルズ』とかアニメも手掛けているお方。
暴れん坊将軍の脚本集って、以前読んだな確か。
また、図書館で借りて見比べてみようかね。
中尾さん、田口さん、川合さんの悪役3トップは強力。
どっからでも点入りまっせみたいな。
終盤の助八VS鳥右衛門(剣持さん)は
宮内さんならではのアクションって感じ。
ゲストは栗塚旭、香山武彦、川辺久造、山岡徹也、堀田真三など。
あらすじ
江戸の町で火事が起きて、め組が出動。
どうにかこうにか被害を最小限に食い止め、
纏を持った小頭・新吉(和崎俊哉)が大屋根に。
すると、不審な動きをする三人の男を目撃。
翌日、男たちの行方を追っていた新吉は、吉宗とドッキング。
三人の男の一人・勘次(綾川香)を見つけて、一緒に追いかける。
料亭の近くで見失うも、吉宗は構わず料亭に突っ込む。
そりゃそうだ、暴れん坊将軍だもの。
そこで出会ったのが、浪人・一色十郎太(栗塚旭)。
十郎太は吉宗と一触即発の状態を上手くかわし、
勘次とその仲間・幸吉(香山武彦)に何かと目をかける。
幸吉は病身の妹・おとき(吉本真由美)のために、
火事場泥棒の一味になっていた。
十郎太はその火事場泥棒の親分、
不知火の伝蔵(山岡徹也)の用心棒。
さらにその背後にいたのは、
こともあろうに火付盗賊改方・才賀源四郎(川辺久造)。
真相を追う吉宗の前に立ちはだかる十郎太。
果たして敵か味方か――という話。
感想
後にお庭番となる和崎さん演じる新吉の殉職話。
なんだけど、目立つのは新旧テレビ時代劇スターの共演。
まあ、松平さんの場合はそこまでなるかどうか未知数だったんだろうけど。
脚本は結束信二さん。
言わずと知れた時代劇脚本の大御所。
特に栗塚さんとは名コンビで
『新選組血風録』など数々の名作がある。
脚本集もあるもんねえ、『新選組血風録』。
いかに司馬遼太郎原作といえど、
そこまでの扱いをされるってなかなかない。
しかし、この頃はメインライター的立場とは程遠く、
それもまた時代の流れだったんかねえ。
川辺さん&山岡さんは、
基本的にこういうイメージしかない(笑)
綾川香さんは『特別機動捜査隊』とか、
昔の刑事ドラマに結構出てる印象が強いなあ。
三者三様のドラマツルギーが楽しめる第7弾でした。