名作刑事ドラマ「Gメン’75」第67~69話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第23弾。

第67話「部長刑事 暗殺」

ゲストは峰岸徹、三浦真弓、田中明夫、有吉ひとみ、深江章喜など。

あらすじ

捜査一課に栄転することになった
坂口(峰岸徹)の祝いに駆け付けた津坂刑事。

津坂と併せてかつての部下が二人も
中央に送りだすことになって喜ぶ犬飼部長刑事(田中明夫)。
犬飼の娘・佐和(有吉ひとみ)は坂口の妻で妊娠中で二重の喜びだった。

ところが送別会の帰り道、
津坂、坂口と歩いていた犬飼は何者かに撃たれ負傷。

弾丸から犯人は巡査・中沢(神太郎)と判明。
中沢の恋人・弘美(三浦真弓)は
自分の家に逃げ込んでいた中沢を説得しようとするが、
津坂と坂口が駆けつけ中沢は自分の拳銃で自殺してしまう。

やがて、坂口の部屋から覚せい剤が見つかる。
中沢はなぜ犬飼を狙撃したのか。真相を追う津坂が見たのは――という話。


感想

面白いんだけどわりかし真犯人はすぐわかる。
ていうか、こうなるんじゃないかと予想がすぐついてしまう。

そのあたり、もうちょっと組み立て方があったような。
メンバー的には申し分ないんだけど。
なんやろねえ、三浦真弓さんの婦警の使い方がイマイチなのかな。

田中明夫さんのこういう役は珍しいですな。
悪役の人って何をやっても上手なのよね。

第68話「小菅1丁目35番地 東京拘置所」

ゲストは田村高廣、范文雀、酒井修、江角英明、藤井智憲など。

あらすじ

ベトナムを始め動乱の地を回り、
反戦活動を続ける国際的シンガー・清瀬マリア(范文雀)。

ところが、マリアと行動を共にしていた
ギタリストで恋人のベン・川崎(酒井修)がマリア殺害容疑で逮捕された。
東京拘置所にベンを送った小田切警視だが、
一貫して無実を訴えるベンの姿に事件そのものに疑問を感じ始める。

ある日、小田切は街角の観光写真のパネルに
マリアとそっくりな女性が写っているのを見て朝霧高原へ。

そこで女性に近づくのだが――という話。


感想

歩くデスノート・小田切警視の本領発揮の回(笑)

記憶喪失になっている女性は本当にマリアなのか、
その女性と暮らす謎の中年男性(田村高廣)、
農夫に化けて女性を襲う男は何者か、
という風に謎が重なりまくっている設定がいい。

マリアのモデルはジョーン・バエズかな。
しかし范文雀さんはよく記憶喪失になるねえ(笑)
これ、何の曲なんだろなあ。
聞いたことあるような、ないような。
藤田美保子さんがギターを弾くシーンが貴重。

こういう実は工作員って人、今の時代でもおるやろね。
利用するだけ利用して要らなくなったら殺そうとする国家機関の恐怖。
日本もいつまでも平和ボケしているわけにはいきませんわな。
しかし・・・どこで襲われ記憶喪失⇒朝霧高原なのかはナゾ。

第69話「ヒキ逃げ 白バイ警官」

ゲストは速水亮、織本順吉、高杉早苗、西沢利明、杉江廣太郎など。

あらすじ

米軍から流れた拳銃を密売している暴力団を追うGメン。
ところが、泳がせようとした鹿村(長谷川弘)がひき逃げされ死亡。

都合よくひき逃げされたのは警察内部に暴力団と癒着している者がいるはず。
しかし、所轄の丸山警部(織本順吉)は事故として処理しようとする。
ところが、ひき逃げで使われた車は佐伯巡査(速水亮)のものだった。

Gメンは佐伯を取調べるが、何かを隠している様子。
丸山警部、川村警視(西沢利明)、阿部署長(杉江廣太郎)といった
佐伯の上司である所轄の連中は早々に佐伯を見捨てる。

果たして警察内部の裏切り者は誰か、そして佐伯の運命は――という話。


感想

Gメンの任務の一つである「警察の中の警察」をドライに描いた作品。
同じ警察内部の裏切り者の話でも第67話とかなり違う。
やっぱり見せ方一つでこんだけ変わるんだねえ。
脚本・西島大、撮影・下村和夫、監督・佐藤純彌。さすがのトリオ。

この見せ方はやっぱり上手い。引っ張り方というか。
佐伯の母親とか元恋人とか持ってくるあたりもスムーズ。
しいていえば解決の仕方はそれでええんかいという気はする。

ま、それぐらいしかないっちゃないんだけど。
そのあたりもドライというかね、Gメンらしいですな。
真犯人の見せ方も「おっ」と思わせてくれるし。
なんちゅうても疑われる三人が胡散臭すぎる(笑)
絶妙のキャスティングですな。

あと丹波さんがこんだけ中心に取調べからいろいろおるのは珍しいかも。
いいエピソードで、何でこれまでDVDに入らんかったのか不思議。

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