名作刑事ドラマ「Gメン’75」第40~42話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第14弾。

第40話「硫酸とビキニの女」

ゲストは松橋登、楠田薫、市次洋子、根岸一正、曽根将之(曽根晴美)など。

あらすじ

3人組による宝石強盗事件が発生。
Gメンは宝石店勤務の剣持律夫(松橋登)が
内部から手引きしたのではと考えマークする。

響刑事と山田刑事は剣持の家に電話をしてきた
交際相手・由紀(市次洋子)を逆探知で拘束。

何も詳しいことは知らない由紀を泳がせ、
響刑事が尾行するが、由紀は刺殺されたうえ硫酸をぶち撒かれる。

その時、硫酸の飛沫を受けた響刑事も目をやられ入院。
由紀を殺害したのは律夫を溺愛する母・サワ(楠田薫)だった。

サワの指令で病院から響刑事を拉致する律夫。
目が不自由な中、響刑事は危機を脱することができるのか――という話。


感想

毎度おなじみ響刑事受難のお話。
例えるならヘップバーンの「暗くなるまで待って」と
ヒッチコックの「サイコ」を混ぜ合わせて母親ドン!って感じか。

よーするに藤田美保子さんがヘップバーンであり、赤ずきんだ。
しかし病院ずさんすぎるだろ、損害賠償もんだぞ、名前ぐらい聞けよ(笑)

響刑事は響刑事で律夫に対して
「あたしの知ってる律夫さんはそんなんじゃなかった」って
オメーはいつから律夫の恋人になったんだとツッコミたくなる(笑)

前半は動き満載、後半はある意味舞台っぽい洋館サスペンス。
律夫を追いかけるとこなんか、結構人見てるもんねえ。ロケも大変だ。

松橋登さんは「氷柱の美女」に出てたな。
なんちゅうか悪役でも結構エキセントリック系というか。
現代風に言えばサイコパス的な役のイメージが強いですな。

楠田薫さんはさそりシリーズ・「女囚さそり 701号怨み節」の刑務所長。
マサカズはんが最終的にさそりを裏切る話のやつね。
本作も負けず劣らず怪演が炸裂する。
サイコのオカン生きてたらこんなんやったんちゃう。

市次洋子さんは「三匹の牝蜂」とか「ミラーマン」とか。
由紀を尾ける響刑事のバックに映える夕景。
ああいうとこに東映らしさがあると思うなあ。

第41話「白銀の現金輸送車襲撃事件」

ゲストは水原麻記、林ゆたか、堀田真三、叶優子、近藤宏、高野真二、小林稔侍など。

あらすじ

草野刑事はかつて自分が更生させた宏美(水原麻記)の
結婚式に出席するため、休暇をとって北海道に向かった。

結婚式に出席してめでたしめでたし・・・という話がGメン75にあるわけない。
層雲峡で現金輸送車襲撃事件が発生し、現場付近を走っていた宏美が疑われる。

宏美を信じる草野刑事は、宏美の結婚相手・高志(林ゆたか)に疑いの目を向ける。
やがて使用された拳銃が一年前に東京で起きた事件に使われたものとわかり、
応援に来た響刑事・山田刑事とともに草野刑事は真相を追う――という話。


感想

毎度おなじみの方々が集まり、観ている方もなんか安心(笑)
こうなるだろうという予測の通り、話がスイスイと展開する。

以前の北海道シリーズに登場していた方々も登場し、
クソ寒そうな中、ロケ頑張ってます感が伝わってくる。

林ゆたかさんの着ているのN3Bかなあ。どこのメーカーのやつだろ。
草野刑事が高志に宏美との待ち合わせになぜ来なかったのかと聞いて
どこにいたかを聞かないのは不自然じゃねーかと思っちゃうんだけど。

第9話「ニセ関屋警部補」に続き2度目の登場の水原麻記さんは
刑事ドラマより時代劇にたくさん出てるイメージが強いなあ。
中村梅之助の「遠山の金さん捕物帳」とかね。

なんせまあ、おっさんにとっては
大雪山=キン肉マンだったと思うけど「大雪山おとし?」だったか技を連想してしまう。

第42話「殺人の条件」

ゲストはまたまた中野誠也、土井かつえ、梅津栄、森かおるなど。

あらすじ

初老の男性・仁科(梅津栄)が撲殺死体で発見された。
逮捕されたタクシー運転手・北川(中野誠也)は
津坂刑事がかつて山で助けてもらったことがある男。

北川が犯人とは思えない津坂は黒木警視に再捜査を願い出る。
来日中のフラメンコダンサー・美佐緒(土井かつえ)が浮かび上がり、
津坂は北川を追及するが、北川は頑なに自分の犯行を主張する。

やがて、北川と美佐緒が幼少の頃、同じ孤児院にいたことが判明。
なぜ仁科は殺害されたのか。津坂が掴んだ事件の真相とは――という話。


感想

名作と誉れ高い第13話「バスストップ」の中野誠也さんと
第33話「1月3日 関屋警部補・殉職」の土井かつえさんがカムバック。
これに西島大さん&高久進さんの脚本が絡めば面白いこと間違いなし。

やっぱり見せ方が上手い。そういう手があったんかいみたいな。
重ね方というか、持っていき方というかなあ。梅津栄さんがまた上手い。

例えるなら「人間の証明」×「砂の器」というか。
それ以上のプラスアルファが感じられる。何でこれが初DVD化なんだろ。
要するに勘違いが生んだ殺人ってとこがね。より悲劇的なんだな。
凄えなあと思い過ぎて、草野刑事のネクタイが派手なのも気にならない(笑)

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