1978年4月からテレビ朝日で放送された。全20回。
ジョージ秋山の劇画が原作、脚色が倉本聰、主演が渡哲也。
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あらすじと感想
時は幕末。
品川宿の問屋場「夢屋」の頭、元武士の浮浪雲(渡哲也)。
あまりにも自由人過ぎる彼と、
その反動なのか教育ママのかめ女(桃井かおり)、
一人息子の新之助(伊藤洋一)を軸にして描いた
一言でいえば幕末ホームドラマ。
それまでヤクザかドンパチが多かった
渡哲也が新境地を拓いた作品として知られている。
もっとも本人の実像は限りなく浮浪雲に近いと言われ、
昔テレビ探偵団でドラマにも出演している柴俊夫が
「ホントに浮浪雲みたいな人ですよ」と言ってたのを
なんとなく覚えている。
西部警察でも共演している二人だけに信ぴょう性が高い。
一応時代劇なのだが、時代考証はでたらめ。
そもそも「でたらめ」ですよとテロップで流したりする。
潔いと言えば潔い。
今のテレビもこれぐらい開き直るべきでは。
桃井かおりのかめ女がピンクレディーで
踊る姿は何となくおかしく、微笑ましい。
雲は雲で、芸者相手にあっち向いてホイをかます。
自由だ。
日曜夜8時に放送されていたので、大河ドラマとまるかぶり。
視聴率は「黄金の日々」にダブルスコア以上でボロ負けした。
それでも平均2ケタはあったのだから、
現代なら十分及第点だろう。
後にビートたけしと大原麗子のコンビでも
テレビドラマ化されたが、こちらもさほど振るわず。
何なんやろうねえ、劇画の映像化が難しいのか、
1話完結のマンガを1時間ドラマにするのが向かないのか。
ものづくりは奥が深い。