高校野球・橋本清「PL学園OBはなぜプロ野球で成功するのか?」を読む

1987年春夏連覇のメンバーで巨人に入団した橋本清投手の本。
橋本投手とPL出身の様々な選手とのインタビュー集。
もっともインタビューらしいのは最後の前田健太投手との話だけだけど。

登場するのはインタビュー順に
桑田、宮本、立浪、清原、木戸、金石、吉村、片岡、野村、中村監督、前田の11名。

なんとも豪華。

監督を除けばいずれもプロ野球で活躍した人ばかりで
本を出したインタビュアーが一番成績では下なのが面白い。

PL学園といえば全国から集められた優秀な選手が
絶対的上下関係の寮生活と過酷な練習によって鍛え抜かれ
数々の栄光の歴史を積み重ねたことで知られている。

誰しもがインタビューで語っているのは
どれだけ金を積まれても1年生の頃には戻りたくないとのこと。

ま、そりゃそうだ。

同時にあの3年間があったからその後頑張れるというのも共通している。

これもよくわかる。

競技こそ違え全国制覇を達成するような選手が
身近に存在した自分にとってはどんだけ練習が必要かってこと。

桑田投手の話で印象的なのが
中二の時にPLから特待生の話があったとのこと。

大阪府内外から20校近くの話があり、
なかには「入学してくれたら野球部全員を入学させる」なんて学校も。

えげつない。いいのかそれで。

で、桑田投手は中三の三学期に転校。
その理由が野球部員の進路を巡って教師と対立したから
というのだからなんともまあな話。

「お前をPLには絶対に行かさない」とまで言われたとのこと。

そんな奴が教師やってていいのかよ。

けれど桑田投手のいた中学には広島に入る西山捕手など
錚々たる面々がいたのだから、もしそのまま同じメンバーが
高校に行っていたらどうなっていたのだろう。

ま、それも歴史のアヤというもので。

高校野球史上に様々な記録あれど
桑田投手の戦後最多の甲子園20勝、
清原選手の通算ホームラン13本はまあ破られそうにない。

その源泉がここにあるんだねえと思わされる一冊。
ま、今では硬式野球部はなく覇権は大阪桐蔭ではあるが。
高校野球ファンなら必読でしょ。

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