大藪春彦「非情の女豹」を読む

1982年出版の角川文庫。
「汚れた油田」「法王の隠し金」「裏切り」の3本を収録。
スプロの女殺し屋、エミー初登場作。

あらすじと感想

「汚れた油田」は初出が野生時代1977年7月号。
エミーこと小島恵美子の初登場作。
ロンドンに本拠がある国際秘密組織スプロ。

エミーはスプロと契約を交わしているエージェントというか執行人。
スプロ日本支部のエースであるエミーは、レズでサディスト、パーフェクトボディ。
例えるなら峰不二子か、ラクエル・ウェルチみたいなもんか。

石油がらみで儲けまくった政治家や大企業の隠し金を
相手ボコボコにしながら奪い取っていく――というのが基本パターン。

だいたい相手は異常な性癖を持っているのがこれまたパターン(笑)
なので、あんまり長いと読むのが疲れてくる。

それが第2話「法王の隠し金」。
歯科医師会の会長を務める中野ファミリーを徹底的に潰していく。
敵もさるもので広域暴力団と結びつきエミーを葬ろうとする。
この話が中編なんだけど長い。ええかげん終わってくれよと思う。

で、第3話「裏切り」。
ゲスト的に登場するのがあの「野獣死すべし」の伊達邦彦。
レズのエミーに男の良さを教え込んじゃうんだな、これが。
まあその他は相変わらずなので特にどうということはない。

女豹シリーズが最初短編から始まったとは知らなんだ。
長編になってからの方が洗練されてていいんじゃないかなあと思う。
アニメでも実写でも一度くらい映像化なっててもいいのにね。

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