松本清張「天才画の女」を久々に読む

1978年「週刊新潮」に3月から10月にかけて連載。
1980年にNHK「松本清張シリーズ」で
テレビドラマ化された。全3回。
出演は竹下景子、佐藤慶、芦田伸介、篠ひろ子など。

あらすじ

画の目利きに自信のある銀行社長・寺村。
大家の画家のおまけについていた画に目を止める。
その日から邪魔なら燃やしちゃって下さいとまで
言われていた一人の若い女性の画に各方面から大注目が。

その女性の名は降田良子。
銀座の一流画廊・光彩堂に画を売り込みに来た女。

一躍業界の時の人になった彼女だが
制作状況を決して見せないなど不審な点が。

ライバル画廊の支配人・小池はそんな彼女に疑問を持つ。
別の人物が描いているのか、それとも――。

様々な疑念を持ちながら、小池は真相を求め福島へ――という話。


感想

天才画の女――なので女性が主人公といえばそうなのだが、
画商で働く男たち、美術評論家、愛好家たちの男のドラマでもある。

ていうか、そっちの方がメインのような。
画とかようわからんからねえ、
なんでこんなもんが価値あんだろとか思うようなのも結構ある。

芸術の評価は難しいですな。
ドラマは観たことないからわからない。
しかし、いろんな業界を題材にしているのは凄いねえ。

追記

ドラマは3回シリーズ。
原作と違うところは冒頭に殺人事件があるところ。
それがきっかけになって良子がチャンスを掴んだり、
原作にはない新聞記者(鹿賀丈史)が出てきたり。

寺村を演じているのは志村喬。
光彩堂の支配人が芦田伸介。坊主頭がなかなかの迫力。
謎の女性、降田良子は竹下景子。めちゃくちゃキレイ。
父親が金田龍之介って絶対血の繋がりはないと思う(笑)
でも、時代劇の悪役のイメージが強いけど
こういう父親役が似合うんだよなあ。役者って凄い。

画廊の争いや内幕の話より
良子の内面の葛藤にスポットが当てられている。
それは別に悪くはないんだけど、
なんとなくわかりづらくもある。

ま、原作がそもそもわかりづらいのだが。

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