1988年出版の短編集。
表題作のほか、「夜が殺意を運ぶ」「首相暗殺計画」の
計3編を収録。(「オートレック号の秘密」は文庫版にない)
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表題作は読んで字のごとく、あさしお3号で殺人事件が発生。
しかも殺されたのは十津川警部の友人で作家の沢田。
そりゃ頑張るしかない十津川警部。
速攻怪しい奴を見つけるが鉄壁のアリバイが存在。
さらに沢田の恋人が殺され、憤りは倍増。
城崎を通るというかこの地域独特の電車の
状況を駆使したアリバイ崩しが魅力の作品。
「夜が殺意を運ぶ」もこれまたアリバイ崩し。
冒頭の何気ない描写が後々大きく関わってくる作りが悪くない。
1993年に「陸中海岸殺人ルート」として
土曜ワイド劇場で映像化。
ゲストはまたあんたか二宮さよ子、
印籠は出さない横内正、サスペンス御用達・一柳みるなど。
「首相暗殺計画」は前にも書いたから省略。
いずれも読み応えのあるいい短編集。
文庫版は一つ削られたのが痛かったけど。