1983年土曜ワイド劇場枠にて放送。
原作はジョーン・フレミング『乙女の祈り』。
主演は沖雅也。酒井和歌子、長門裕之、浅野真弓、馬渕晴子などが出演。
あらすじ
父親の顔を知らず、幼い頃から母親に
「お前は美男子なんだ、いつかそのことがお前を幸せにしてくれる」と
言われて育った速水貴夫(沖雅也)。
その言葉通り、美男子であることを活かし
不動産会社会長(加茂さくら)に気に入られ、
出世したものの会長がイタリア人に乗り換え、捨てられることに。
毎月の手当も貰えなくなると知った速水は、会長を絞め殺す。
さらに自分のアリバイ証明に邪魔になった
下宿先のアキ(浅野真弓)を手にかけた。
その前にはアキの母親・シズ(馬渕晴子)を篭絡するなどやりたい放題。
次のターゲットは莫大な額の不動産相続人・佐伯加代子(酒井和歌子)。
金のために完全犯罪を続ける速水の前に、
その出生の秘密に興味を持ち事件を追う武内刑事(長門裕之)が立ちはだかる――という話。
感想
沖雅也追悼作品の冠が着いたお話。
ピカレスクロマンというか、サイコチックなサスペンススリラーというか。
主人公のタイプは松本清張『わるいやつら』を連想するものがありますな。
脚本は安倍徹郎さん、音楽は菅野光亮さんと好みのスタッフ。
長門裕之さんはこの頃、こういう刑事役が多かったような。
ザ・サスペンスの『後鳥羽上皇殺人事件』とか。
浅見光彦が国広富之さんのやつ。実質の主人公は長門さんの刑事。
2時間サスペンスに出てくる酒井和歌子さんは、
結構ひどい目にあってるイメージがあるなあ。
月曜推理劇場?だったかな、単発の1時間もので
『その犬の名はリリー』?だったと思うんだけど
あれ面白かったなあ。もう一度観たいな。
結構、節々にいろんな役者さんがいて楽しめる作品。