名作刑事ドラマ「Gメン’75」第115~117話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第39弾。

第115話「午前0時 女のミステリー」


ゲストは高橋悦史、吉行和子、寺田農、江角英明、長谷川弘など。

あらすじ

深夜、男に襲われていた若い女(吉行和子)を保護した中屋&速水刑事。
しかし、なぜだか女は浮かない様子。

男を取り調べていた中屋刑事のもとを、
警視庁保安二課の稲葉警部補(高橋悦史)と三神刑事(寺田農)が訪れる。

男は麻薬密売組織の一員・松宮(江角英明)だった。
松宮を泳がすことになり、中屋は旧知の三神と組んで尾行を開始。

ところが、松宮のマンションを襲われたはずの女が訪問。
出てきた女を中屋が尾けるが、何者かに殴られ意識を失ってしまう。

その後、松宮が死体で発見されGメンが動き出す――という話。


感想

女の正体が何者なのか、三神刑事はなぜ嘘をつくのかが焦点のミステリー。
三神刑事が寺田農さんという点が、ミスリードに抜群。

しかし、なんちゅうかひねりがあるようでない話という気もする。
はたまた、資料を持ってきた岡村節子巡査が
そんな奥さんの顔まで知ってるかおいおい、って感じなくもない。

ま、そんなこと言いだしたら1時間で犯人捕まるわけないのだが。
一つも突っ込みどころがない完璧なドラマなんて、そうそうあるもんじゃないからね。

第116話「エクソシスト殺人事件」


ゲストは戸部夕子、谷村昌彦、渡井直美、桂木梨江など。

あらすじ

バラバラ殺人事件の容疑者・上村初恵(戸部夕子)が、
護送中に福島県裏磐梯の檜原湖に手錠をかけられたまま身を投げた。

バラバラ死体はGメンが追っていた強盗の片割れ・玉置。
青森県警の向井部長刑事(谷村昌彦)とGメンは初恵の捜査を進めていたが、
初恵は実の妹・信子(桂木梨江)からも見放された女。

信子は初恵の死体を見ても涙を流さず、引き取ろうともしない。
それから、霊安室に安置された初恵の死体に異変が起き始める――という話。


感想

放送日は1977年8月6日。
夏の怪談話ってのは現代劇・時代劇ともに昔は結構あったような。

おどろおどろしい話は、後の黒谷町シリーズなんか有名だけど、
スリラーサスペンス的なのは、本話が最初になるんかな。

なんせタイトルがエクソシスト殺人事件。
全然関係ない気がするけど、そんなことは気にすることなかれ。

結構イケてる。
構成がいいというか、初恵の心情が伝わってくる。
戸部夕子さんはスポ根から時代劇まで幅広いですな。

玉置の妹・久子役の渡井さんは、後のフィーバー(だったっけ)、アイドルに。
なんちゅうか、「特別機動捜査隊」の匂いがするな。
別に岩井田刑事が強盗犯で出ているからではないけど。

第117話「日本降伏 32年目の殺人」


ゲストは緑魔子、西田健、加藤嘉、南原宏治、目黒幸子など。

あらすじ

タイからの麻薬密売ルートを内偵中のGメン。
裏で暗躍しているのは戦時中に特務機関にいた君島竜三(南原宏治)。

君島は戦時中の部下・豊田藤作(加藤嘉)や
売人・片倉(根岸一正)を使って暴利を貪っていた。

ある日、片倉が何者かに刺殺される。
現場に駆け付けた草野は、合掌している男の存在に気付く。

草野はその男・正夫(西田健)を連行し事情聴取するが、
正夫は一言もしゃべろうとしない。

正夫の恋人・トシ子(緑魔子)いわく、
藤作の息子である正夫は32年ぶりに中国から帰国した戦争孤児だった――という話。


感想

葛根廟事件をドラマに取り入れた力作。
これなんか今までのDVDに入っていてもおかしくないのにねえ。

お馴染みかつ豪華メンバーによる濃密なドラマが魅力。
長崎ロケの風景が、これまたドラマを盛り上げてくれる。

自分なんかの年代にとって32年前は1990年だが、
放送時の49歳にとっては戦争に行くか行かないかの境目ぐらい。

生きる時代は選べないけど、その重みはずいぶん違いますわな。
まあ、現代が平和かといえば、ちーともそうは思わんのだが・・・

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