1977年10月からTBSで全6回の放送。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
金田一耕助は静養するために紹介してもらった
岡山県と兵庫の県境、鬼首村の「亀の湯」に逗留する。
人当たりのいい女主人、青池リカ(佐藤友美)は
夫を23年前に殺され犯人と目される恩田育三は逃亡、行方不明。
耕助は滞在中、リカの息子・歌名雄(高岡健二)、娘・里子(池波志乃)、
村の有力者・仁礼嘉平(鈴木瑞穂)、庄屋の末裔・多々良放庵(小沢栄太郎)と顔を合わせる。
村は村出身の人気歌手・大空ゆかり(夏目雅子)が帰ってくるとの話で持ちきり。
耕助は親しくなった放庵から手紙の代筆を頼まれる。
逃げ出した彼の5人目の妻・おりんから復縁を求めてきたのだ。
快く引き受ける耕助。
東京の事務所が差し押さえになりそうなので、耕助は仕方なく村を出る。
その山道で耕助はおりんと名乗る老婆とすれ違う。
喜んだのも束の間、それは戦慄の連続殺人が起こるプロローグに過ぎなかった――。
感想
横溝正史の中でも評価の高い「悪魔の手毬唄」は映像化されてる回数も多い。
なかでも全6回でスローとも思えるぐらい丁寧なこの1977テレビ版と
若山富三郎が磯川警部に扮し哀愁漂う演技を見せてくれる同年の映画版の評価が高い。
横溝正史の映像化作品を語る上で欠かせない作品である。
ホントは5回の予定だったが、視聴率がいいので急遽6回に。
そのため謎解きの部分が丁寧になっている。
久々に観ると伏線の張り方も丁寧だなあ。
主演はテレビ版ならこの人をおいて他にいない古谷一行。
相棒は原作では登場しないオリジナルキャラクター日和警部は長門勇。
作品にユーモアとペーソスを加えるには最高の人材である。
半年前には映画が上映されたにも関わらず、
連ドラになってるのだからどんだけ当時横溝正史ブームだったかがわかる。
内容は童謡に見立てて連続殺人が起こるいわゆる「マザーグース」もの。
ヴァン・ダインの「僧正殺人事件」、
クリスティの「そして誰もいなくなった」などが古典として有名。
山間部の孤立した集落という舞台設定は横溝正史の十八番。
しかし、これが放送されていたのは土曜22時TBS。
「Gメン75」に続いて放送されていたわけで。両方30%前後の視聴率。
2ケタあるかどうかにヒーコラ言うとる現代との違いが……