1988年火曜サスペンス劇場で放送。
原作は1963年に発表された同名短編ミステリ。
主演は毎度おなじみ古谷一行。
沢田亜矢子、沖直未とくればザ・2時間サスペンス感が倍増。
加藤治子、佐々木すみ江、草野大悟らも好演。
あらすじ
関係の冷え切った夫ではなく
新しい恋人との子を身ごもった荻山芳子(沢田亜矢子)。
かつて訪れたことのある信州地方で
助産婦をしている土生とよ子(佐々木すみ江)のもとで出産することに。
芳子にとってそこはかつて弁護士の沼地恭介(古谷一行)と訪れた場所だった。
「土生」という苗字が珍しくて、読み方を恭介に教えてもらったのだ。
夫が自分の財産を使い込み、
その解決をやり手弁護士の恭介に依頼した時、芳子は関係を持った。
結局夫に泣きつかれ、離婚はしなかったのだが
恭介に預けていた株券や不動産は予想よりも減っていた。
もともと返ってくるとは思っていなかったものだったから
その時はそれでいいと思ったが、恭介のうって変わった冷たい態度は忘れなかった。
恭介はその金を元手に金主を掴みながら国会議員に。
土建屋の妻・向田規美子(沖直未)を弄び、富豪の未亡人・横内タツ子(加藤治子)を手に入れた。
だが、規美子が妊娠。恭介は規美子を連れてとよ子のもとを訪れる。
一度狂いだした歯車は元に戻ることはなく、破滅への道を転がっていく――という話。
感想
出だしが沢田亜矢子で始まり、最後は古谷一行で終わる。
復讐劇といえばそうなんだけど、自滅していく男の話かな。
「やさしい地方」ってタイトルが皮肉が効いてるというか何というか。
こんな議員を生み出した地方って感じもしますわな。
この頃、リクルート事件かな。
その後の55年体制崩壊なんかも先読みしてて面白い。
しかし何十年経っても根本的な体質は変わってないもんだ。
そのあたりがやり切れませんなあ・・・