1979年6月16日に土曜ワイド劇場で放送。
原作は乱歩賞作家・小林久三。
主演は緒形拳。森田健作、原田美枝子、佐野浅夫、岸田森などが出演。
あらすじ
新興住宅地のゴミ捨て場から若い男の撲殺死体が見つかった。
被害者は東大に入ったばかり。
捜査にあたった宮坂部長刑事(緒形拳)と堀井刑事(森田健作)。
現場が見えるアパートで暮らす同級生の男に目を付けるが、
その男も殺されてしまう。
家では妻の悦子(日色ともゑ)に子どもを中二のうちから
塾に通わすだのなんだのいろいろ言われながらも
手がかりを掴んだ宮坂は明子(原田美枝子)を付け回す
家相(岸田森)を本ボシと睨む。
ところが県警から来た前島警部(佐野浅夫)が
同級生のチンピラを自供に追い込んで宮坂に残された時間はない――という展開。
感想
土曜ワイド劇場に関わらず昔の2時間サスペンスはよく犯人が死んでいた。
どういう理由があれ、悪いことしたら最後は死んで償わんかいとばかりに。
東尋坊から飛ぶし、電車にゃ突っ込むし。ひたすら迷惑だ。
いつの頃からか、犯人はさんざんしゃべったあげく逮捕されるようになったが。
ま、死にゃ許されるってもんじゃないが何でも捕まるのもどうかと。
あれはあれで犯罪抑止にちっとは役に立っとったんじゃなかろうか。
それはさておき、本作の話。
始まってすぐに犯人が分かってしまうぐらい岸田森さんのキャラクターが強烈。
さすがである。今でもああいう親はおるような気がする。
緒形拳&森田健作とくれば「必殺からくり人」を連想しますな。
佐野浅夫さんは後に「水戸黄門」など好々爺ばかりやるようになるが
実は「県警対組織暴力」の刑事だったり、善じゃない感じの刑事が良く似合う。
原田美枝子さんは若えなあ。日色ともゑさんは似合うんだよねえ、こういう役。
全体的にこうなるだろうと思いつつ悪くはないんだけど
あのバスのシーンはツッコミどころが多いような気がするねえ。