懐かしの火曜サスペンス劇場・田村正和主演ドラマ「地底の殺意」を久々に観る

1983年7月5日火曜サスペンス劇場で放送。
原作は乱歩賞作家・小林久三。
主演は田村正和、篠ひろ子。金妻ですか。

あらすじ

仕事先のスペインから3年ぶりに帰国した田村正和と篠ひろ子の最強タッグ夫婦。
空いていた家を間貸ししていて、貸した相手は一か月前に引っ越し。

前のままだな、と相変わらず鼻が詰まっとんのか声で話す我らがマサカズ。
荷物よりも本人たちの方が先に帰国しているのでなんか手持無沙汰。

しかし、勘の鋭い篠ひろ子は家の雰囲気が違うことに気づく。
結婚に反対していた義母がこの家で亡くなったからだろうか・・・

なかなか話が飛躍しているような気がせんでもないが。
しかし、確かに何だか変なことばかり起こる。

ついには台所の床下から白骨化した死体が。
篠ひろ子は間貸ししていた男を疑う。そりゃそうだ。
勝手に地下室まで作りやがって、怪しいったらありゃしない。
しかし、そんな単純な話では済まなかった――という話。


感想

よくそんなわけのわからん相手に部屋貸したなおいおい。
ってのがまず初めに浮かんでくる疑問なのだが。

まあこの時代のマサカズはんは破滅していく男がやたらと似合う。
多くの2時間サスペンスで悪役をやってましたな。
保身のために泣きじゃくるマサカズはんは似合い過ぎる。
「何もなかった」で済むわけねーだろうが。

勝手に地下室作って逆ギレする気持ち悪い男もいるし。
サスペンスには欠かせませんけどね、こういう人。ミスリード要員。

夫の隠された素顔を知って呆然となる篠ひろ子さんがこれまたよく似合う。
篠ひろ子さんが幸せになるドラマを見た記憶ってあんまないねえ(笑)

白骨死体が出てくるとこなんざホラー。
半分ぐらいドラマが進んで初めて死体が出てくるなんてのは
後のワンパターン形式ではほとんどお目にかからない趣向ですな。
結構このドラマの構成というか見せ方は意外と珍しいと思う。

いろんなパターンのドラマがあっていいわけだけど、
それには時間もかかるし手間もかかる。

もうテレビでそういう作りをするのはかなり難しいのでは。
かといって映画でできるかといえばそうでもないしねえ。
いろいろ難しくなってますな。

実はドラマとしてはそんなに捻りがあるわけでもなく、
濃くもなければあっと言わせるところもないんだけど
それでもなんか印象に残るのはこの2人ならではかな。

ラストで流れる岩崎宏美さんの「家路」はいつ聴いても合う。
「聖母たちのララバイ」よりこっちの曲の方が絶対いいと思うけどね。

「家路」と竹内まりやさんの「シングル・アゲイン」が
ぴったりハマった時の火サスはいい作品が多いような気がする。

しかしサスペンスはやっぱりフィルムがいいねえ。

記事作成・ライティングに関するお問い合わせ・ご相談

コピーライター育成オンラインアカデミー

最近の投稿

テーマ別

ページトップに戻る