1973年6月7日公開の東映映画。なぜか成人映画。
しかしまあ無茶苦茶なタイトル。インパクトはあるけど。
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あらすじ
神戸港に着いた猪の鹿お蝶はいきなり拉致監禁、股裂きの拷問を受ける。
あげくの果てには女殺しの濡れ衣まで。
しかし、ムショ帰りの譲二が彼女を救う。
お蝶は自分をはめた奴をぶち殺すため手引きをした女スリを探し出す。
情け容赦なくスリを尋問するお蝶。
自分をはめた男どもは潰されたヤクザの残党で女スリをシャブ中にし
アソコに麻薬を仕込んで横浜から運ばせていることを知る。
扇屋一家に身を寄せたお蝶はそこで譲二が一家の幹部であることを知る。
シャブの奴らの組を潰したのは譲二だった。
かつてお蝶が世話になった親分は何者かに殺され一人娘は行方不明。
うさんくさいのは跡目を継いだ剛田。
剛田の子分に追われた譲二はズベ公集団のリーダーに救われる。
お蝶が濡れ衣を着せられそうになった死んだ女はこの集団に属していた。
お蝶はシャブの奴らの麻薬はそもそも剛田のものを横取りしていることを知る。
一人娘の居所をお蝶が剛田から聞き出すが
譲二と駆けつけた時にはすでに殺されていた。
怒りに燃えるお蝶と譲二はズベ公集団と女スリ集団を従え、決戦に向かう。
かくしてカオスとも言うべき大乱闘の幕が上がったのだった――。
感想
まあいきなりわけわからん展開である。
整合性もへったくれもないがなぜか面白い。
主演は池玲子。
冒頭からオールヌードで立ち回りをかます。
傘の動きで股間が隠れるなんてまあ絶妙なタイミング。
精神病院のシーンなんて今やったら問題にされんだろうなあ。
それでDVD化が遅れたのかも。
監督は石井輝男。もう石井ワールド全開。
クライマックスの大乱闘はなぜか死体置き場だったりするし。
悪役はおなじみの面々。
まず「うい奴じゃ」名和宏さん。
何をやっても品のある感じがするのはたぶん能を習ってたからだろう。
そして「万七親分」遠藤達雄さん。
姑息なワルをやらせたら天下一品である。
この2人が敵対し合ってた30秒後には「兄弟!」と握手する姿は爆笑もの。
他には内田良平さん。
もっとスターになれるはずだったのではと思ってしまう。
回想シーンでちょっと出るだけで
殺されるシーンすら出てこないが
親分役の嵐寛寿郎、アラカンさん。別名、鞍馬天狗。
駅に張ってあった由美かおるのポスターを
はがして持って帰ったという逸話を持つお方である。
「映画は娯楽!」ということを再認識する一本。