日活映画「肉体の悪魔」を観る

1977年公開の日活ロマンポルノ。
原作はフランスの作家、レーモン・ラディゲ。ベストセラーなんだよなこれ。
フランス映画にもなってるし、これでジェラール・フィリップが一躍スターに。
こんな原作をロマンポルノに持ってくるところが凄いというか何というか。
出演は野平ゆき、伊藤幸雄、中島葵、林ゆたか、あき竹城など。


あらすじと感想

祖父の三周忌で親戚の直子(野平ゆき)と出会う高校生の純(伊藤幸雄)。
江戸川乱歩美女シリーズで裸で殺されていた人とミドレンジャーとの組み合わせ。
ある意味豪華だ(笑)

で、そんなとこで知り合ってもっと知りたいと思うようになったはいいが
この直子さん、実は職場の人と婚約しとったのだ。

ミドレンジャーは直子を忘れようと先輩の林ゆたかに
女を紹介してもらったのはいいが、これがとんでもなーく地雷。

先輩はあき竹城が経営するスナックのお姉ちゃんといいことしてんのに
俺はこれかいとますます嫌気がさしてくる。勉強しろよ、とっとと。

こうなりゃ実力行使しかないとミドレンジャーは直子を求める。
それで開花しちゃう直子さん、皮肉なもんである。

直子は夫の海外勤務でシンガポールに出発しちゃうのだが、
帰って来て再開した頃にゃなーんの魅力もあったもんじゃない。

海外勤務でノイローゼになった旦那に無理心中図られてエンド。
ま、なんてこたあないそんな話。

原作は15歳の少年が夫が出征中の人妻に恋する話。
どっち転んでも恋愛悲劇には違いないのだが、
この映画で行くと青年の成長物語になっていかんとあかんのだが
正直なーんの成長もない。大学落ちて予備校生だし。
まあしいていえば、童貞卒業しましたぐらいのものだ。それも大事だわな。

スナックでギターをいらう林ゆたかさんは
グループサウンズ「ヴィレッジシンガーズ」のドラマー。
「亜麻色の髪の乙女」のヒット曲を出している実はすごい人なのだ。
ま、我々世代には刑事ドラマでぶち殺される姿しか見とりゃせんのだが。

普遍的といえば普遍的な話よね。
いまさらこの歳で年上に恋するなんてないけどね。
少年期を思い返せば誰にでもあるんじゃないかなあ、そういうの。

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