1951年公開の独立プロ映画。
レッドパージで会社を追われた映画人たちが作り上げたど根性作品。
監督は今井正、当時の前進座メンバー、飯田蝶子、木村功などが出演。
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あらすじ
戦後間もない日本には失業者があふれていた。
夜明け前には職安に長蛇の列ができ、その日暮らしが激化。
仕事にあぶれた毛利(河原崎長十郎)が家に戻ると、
大家から立ち退きの通告が。
仕方なく妻と子供を田舎に帰し、毛利は簡易宿泊所に泊まることに。
ようやく旋盤の仕事が決まるが、前借は断られる。
顔見知りの人たちがカンパをしてくれるが、酔った隙に盗まれてしまう。
その上、旋盤の仕事は無くなり
田舎にいづらくなった妻と子供が無賃乗車で捕まるはめに。
踏んだり蹴ったりの中、一家心中を考え
最後の思い出に子どもたちを遊園地に連れていくが――という話。
感想
「自転車泥棒」などのイタリア・ネオリアリズムの影響満載の作品。
時代といえば時代だが、今日のように弱肉強食が強まる時代に見ると
なかなか身につまされるものがある。
ま、人間強く生きていくしかないのだ。
ラストシーンは賛否両論あったようだが、
まあこういう感じの方が現実的ではありますわな。
タイトルは当時の映画人の心意気と言うか、そういうものかも。