深作欣二13・東映映画「北海の暴れ竜」を久々に観る

1966年公開の東映仁侠映画。
主演は若かりし梅宮辰夫。
出演は山城新伍、谷隼人、清川虹子、藤田進、
高木丈二、そして安部徹に三原葉子。おなじみと言えばおなじみ。

あらすじ

舞台は北海道のある小さな漁村。
地元の有力な網元である山形家の次男・次郎(梅宮辰夫)。
久しぶりに故郷に帰ってきたのだが我が家は没落していた。

漁師たちも安部徹と室田日出男の強力2トップ(しかも親子だ)、
芦田一家にいいようにこき使われている始末。

帰ってきた次郎に弟・真吉(谷隼人)たちは期待するが
博奕と酒三昧の日々を送る次郎に失望する。

敵を欺くにはまず味方からの例えのごとく、
それは次郎の策略なのだが単細胞の真吉は仲間とともに玉砕戦法。

頭を使わない奴は生き残れないように真吉は惨殺される。
その亡骸を目にして躊躇していた漁師たちもようやく立ち上がる。

人が死ななきゃ人間立ち上がれんのかね、しかし。
で、対決の時を迎えるのだが、芦田一家は刺客を雇う――という展開。


感想

ま、なんちゅうか過渡期というか。
仁侠映画というより単なるアクションドラマというか。
一言でいえば「ジャコ萬と鉄」ヤクザ映画バージョン。

黒澤明脚本でこの前亡くなった八千草薫さんの旦那、
谷口千吉さんが監督した映画でしたわな。

しかし、どう見ても北海道ではないような。
この時代はどこらあたりなんでしょうな。
東京撮影所だから千葉とかかなあ。

室田日出男の暴走する悪役側息子、
清川虹子の肝っ玉かあさんが目立つ。

時が来るまで待つなんてのは似合う人と似合わん人がいる。
どう見ても梅宮辰夫向きではない。

やっとこさ行く道きっちり行く気にはなったが、
ラストも自分でけりをつけるわけではなく中途半端なまま町を去る。

何をしに来たのよ、アンタ。
とかいろいろ突っ込みどころは満載の作品。

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