1957年公開の大映映画。
若手脚本家・白坂依志夫と初めて組んだ作品。
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あらすじ
伊豆で育った有子(若尾文子)は高校卒業後、
離れて暮らしていた東京の父母のもとに行くことになっていた。
ところが、臨終間際のおばあさんに
本当の母親は別にいることを教えられる。
驚く有子だが、いつも明るく有子を励ましてきた
美術教師・二見(菅原謙二)が絵の勉強のため
東京に行くことを知り、再会を誓って別れる。
実の父親(信欣三)のもとを訪ねた有子だが、
継母・長男・長女にはそっぽを向かれ女中扱いを受ける。
味方となったのは女中・八重(ミヤコ蝶々)と
出入りの魚屋・哲五郎(南部雄二)だけ。
唯一心が変化したのは次男。
ある日、取っ組み合いのけんかをして見直されたからだった。
どんなことがあっても明るく生きていこうとする
有子の運命は? また実の母親と再会できるのか?――という話。
感想
クライマックスのところが印象的。
ある意味風刺的というかこの時代にこんなセリフが言えるのか。
実の母親と生きていくから、
実の父親・継母・兄弟にさようならを告げる。
一歩間違えれば総スカンを食いそうな気もするが
なぜだか嫌味にならんのよねえこれが。
そこがすごくいいとこだし、キャラがしっかりしてるというか。
このシーンに関しては今なお新鮮味があるし、
逆に現代だからこそ伝わるものがあるような気がしますな。