吉敷刑事シリーズ9・島田荘司「幽体離脱殺人事件」を久々に読む

1989年刊行の長編本格ミステリ。吉敷刑事シリーズ第9弾にあたる。2008年にTBSでテレビドラマ化されている。あらすじある夜、吉敷刑事は酒場で一人の男と知り合った。その男、小瀬川杜夫は京都在住のサラリーマン。東京に出張中で、自分の境遇と妻の話をグチグチ聞かされうんざりする吉敷。しかし、三重県警からきた捜査依頼にびっくり。二見浦の夫婦岩で発見された首つり死体の所持品から小瀬川の名刺が出てきたのだ。
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アリバイ崩しの名作・斎藤栄「真夜中の意匠」を読む

1967年初版の長編本格ミステリ。前年に「殺人の棋譜」で乱歩賞を受賞した著者の第2作目にあたる。あらすじ横浜で起きた殺人事件。被害者は未成年で定職を持たない青年、岡弘。弘の父、一夫は肝臓がんで入院しており余命幾ばくも無い。一夫は先祖代々の田畑を守り、農協役員として生きてきた。弘が亡くなったことで、風前の灯状態の一夫が死去すれば莫大な土地が遺され、おりからのニュータウン開発による地価高騰で二束三文の
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第2回鮎川哲也賞受賞作・石川真介「不連続線」を久々に読む

1991年度の第2回鮎川哲也賞受賞作。2002年に女と愛とミステリー枠でテレビドラマ化。主演は東ちづる。宅麻伸、板東英二、石橋蓮司、水野久美などが出演。あらすじ事故で夫を亡くした後、義母・静枝も何者かに殺害された紀子。義母はカバン詰めの死体となって発見されるという衝撃的な事件だった。事件から三カ月が経った頃、紀子は静枝の死の直前の行動を調べ始める。静枝が旅行中に訪れた浜松の眼科医院、福井県秋葉村役
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ドラマ原作・笹沢左保「白昼の囚人」を読む

1971年出版の長編ミステリ。もともとは週刊現代に連載されていたもの。1985年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。出演は田中美佐子、中山仁、西岡徳馬、高橋ひとみ、田島令子など。あらすじ大正重電に勤める30歳、サラリーマンの小木曾。妊娠中の妻・律子と一人息子・洋一のために今日も働いている。ある夜、自分に目をかけてくれている若き重役、岩波のお供で銀座の高級クラブに出かけることに。誰も自分のことなど
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検事霧島三郎シリーズ3・高木彬光「ゼロの蜜月」を読む

1965年刊行の検事霧島三郎シリーズ第3弾。1988年に火曜サスペンス劇場六月の花嫁シリーズでテレビドラマ化。主演は浅野ゆう子。田中健、高松英郎などが出演。あらすじ龍田恭子と無事結婚した霧島三郎。その恭子の親友、尾形悦子が結婚することになったが、新婚初夜に夫・塚本が失踪し、翌朝死体となって発見された。事件を担当することになった三郎。捜査が進むにつれ、大学助教授だった塚本にはいろいろと謎があることが
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土屋隆夫短編集「孤独な殺人者」を読む

1994年出版の光文社文庫版。表題作のほか、「淫らな骨」「加えて、消した」「情事の背景」「淫らな証人」「正当防衛」「ゆがんだ絵」「肌の告白」の計8編を収録。あらすじと感想8作中5作がテレビドラマ化されている。「淫らな骨」刑事の日誌風な感じが興味を引く。主任の突然の死に隠された意外な真実を暴いていくもの。一つの軽犯罪から殺人事件に至る動機の立て方が見事。主任の哀愁とそれを理解する刑事の男の絆が印象的
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千草検事シリーズ4・土屋隆夫「盲目の鴉」を久々に読む

1980年出版の千草検事シリーズ第4弾。1986年に土曜ワイド劇場で『青いカラス連続殺人』としてテレビドラマ化。主演は片岡孝夫。林寛子、浅茅陽子、藤岡琢也などが出演。あらすじ『オリンポスの果実』で名を馳せた無頼派作家・田中英光。その全集の解説を依頼された評論家・真木がある日忽然と姿を消した。依頼した編集者の奈穂子は責任を感じてしまう。一方、劇作家志望の水戸が喫茶店で何者かに毒殺される。通りがかった
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ドラマ原作・笹沢左保「真夜中の詩人」を読む

1972年出版の長編ミステリ。1982年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。出演はいしだあゆみ、山口崇、山口いづみ、北村和夫など。タイトルは『誘拐の報酬』。観たいなあ。あらすじ平凡なサラリーマン・浜尾洋一郎の妻・真紀。一人息子の純一を産んで幸せに暮らしていた。妹・由美は全国的規模の老舗デパート・江戸幸の社員。ある日、その江戸幸の孫、和彦が誘拐され大騒ぎに。しかし、犯人側からは何の要求もなく時間だ
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名作ハードボイルド・生島治郎「男たちのブルース」を読む

1970年出版の長編ハードボイルド。同年にテレビドラマ化。連ドラだったのね。出演は芦田伸介、田村正和、加賀まりこ、水野久美など。脚本は倉本聰。なかなか豪華なメンバーじゃないの。DVD出してくれんかねえ。あらすじ終戦直前に特攻隊の出撃命令を任務で伝えたことで何人かの若者を死に追いやってしまった傷痕を胸に秘め、今は横浜の歓楽街でクラブ経営者として過ごしている泉一。かつての上司や部下が変貌を遂げる中、泉
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ドラマ原作・結城昌治「逆流 オフィス・ラブ殺人」を読む

1981年刊行の長編ミステリ。1982年にザ・サスペンスでテレビドラマ化。主演は小野寺昭。山口果林、萬田久子、市毛良枝などが出演。あらすじ41歳の総務課長・吉岡啓介。堅物で真面目な男。妻と一人娘とともにそれなりに幸せな日々を過ごしていた。ところが、そこに昔の同僚・小川れい子が現れる。4年前に辞めた彼女は今は銀座のホステス。かつて愛し合い、れい子は吉岡の子を堕ろしていた。しかし、それは嘘でれい子は吉
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