内田康夫「『信濃の国』殺人事件」を読む

1985年初出の「信濃のコロンボ」こと竹村警部の活躍を描いた作品。
2003年にテレビ東京で中村梅雀主演で映像化。

あらすじ

信州毎朝新聞の編集局次長・牧田が絞殺された。
前日に口論していた部下の中嶋が疑われるが、同僚の青木や新妻の洋子が彼を助ける。

しかし、恵那山トンネル・長楽寺・寝覚ノ床で次々と絞殺死体が発見される。
大阪出身の洋子が発見現場が長野県歌「信濃の国」の4番の歌詞に出てくる地名と一致することに気づく。

一方、「信濃のコロンボ」竹村警部は被害者4人を結ぶある共通点を見出し
過去の事件を洗いだすが、先に感づいたと思われる青木が何者かに殺害される。

悲しみにくれる中嶋夫婦と竹村警部が突き止めた真実とは?――という話。


感想

昭和23年、長野県に起きた分県騒動をモチーフに描かれたミステリー作品。
人あるところに歴史ありと言うが全くその通りで「信濃の国」という県歌にこんなドラマがあるとはねえ。

ミステリーとしてもよく出来てるし
そこに生きる人々の感情というか哀愁というかそのあたりの描き方が素晴らしい。

映像化された際は洋子は婚約者となっていてしかも東京出身(中山忍が演じている)。

関西弁で話すところに洋子の良さが出てると思うのだが。

原作にはないテレビ局のリポーターが登場したり青木はいないしちょっとなあと思う。

他の作品も読んでみようっと。

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