西村京太郎118「急行もがみ殺人事件」を読む

1987年初出の作品。
2010年に「寝台特急カシオペア殺人事件」として土曜ワイド劇場でドラマ化。

あらすじ

十津川警部の部下、清水刑事がお見合い結婚した。
新婚旅行は東北の鳴子温泉から最上川下り、さらに日本海の温泉を巡るルート。

その途中、偶然にも同じルートを巡るカップルを見かける。

だが、違う場所では男が別の女といた。
そして清水の新婦が何者かに襲われ頭を負傷。
さらに見かけた別の女が急行もがみ1号の車内で殺された。

清水から報告を受けた十津川達は捜査に乗り出す。
容疑者は比較的簡単に絞られたが、彼には鉄壁のアリバイがあった――という話。


感想

ザ・トラベルミステリーと呼べるぐらい面白い。
十津川がアリバイを崩し喜ぶものの、やっぱり無理だと焦る姿もなかなか珍しい。

列車トリック、アリバイ崩しの名作といってもいいのでは。

鳴子温泉も今では呼び名が「なるこ」だが当時は「なるご」だったのね。
急行もがみも今は無いが当時の風景が頭に浮かぶぐらい描写がいろいろと細かい。

映像化された際は場所は北海道、旅行するのは十津川夫妻に変更されている。

さらに原作ではいない十津川がかつて逮捕した結婚詐欺師とか
妻・直子が誘拐されるとかまあ全然話が違っている。

無理にこれ原作にせんでもええじゃないの。

浅野ゆう子、藤谷美紀、井上晴美と好きな女優が出てるのは嬉しいけど。

最近アリバイ崩しとかええ話ないな~と思っている人はぜひ読んでほしい一冊。

三橋十津川と愛川亀井コンビを思いながら。

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