西村京太郎244「南紀白浜殺人事件」を読む

1996年初出の作品。
フジの金曜エンタでやってた
「十津川警部夫人の旅情殺人推理」第1作目の原作。主演は萬田久子。

あらすじ

「あなたはもうすぐ死にます」といった内容の
脅迫状を受け取った建設会社のOL・広田ユカ。

心配した同僚の木島多恵が近くに住み
懇意にしている十津川警部の妻・直子に相談。

しかし、母親のお通夜で実家のある南紀白浜に
行っているはずのユカが本当に消息を絶ってしまった。

一方、ゆすりの代筆業という奇妙な副業を持つ男が東京で殺害された。

ユカの予告状がその男の筆跡と一致したことから
事件は意外な展開を見せ始める。

直子は夫の反対を押し切り多恵とともに白浜へ。
すると三段壁の下からユカのバッグが発見される。

さらに今度はユカの靴が違う場所から出てくる。

いったいユカは本当に死んだのか?

十津川はユカの東京での暮らしを追うが
住んでいたと思われるマンションには別の住人が。

しかも野心家の弁護士というところから十津川は何やらきな臭さを感じる。

白浜で捜索が進まず焦る直子と多恵。
しかし、今度は多恵が姿を消し死体で発見された。

しかも、当のユカは名前を変え生きている。
十津川と直子が辿りついた真実とは――という話。


感想

月ドラで「南紀白浜殺人ルート」というのがあったが
あちらの原作は「南紀殺人ルート」なので本作とはぜんぜん別物。

しかし白浜といい伊豆といい何回事件が起きるのよ。
まるで水戸黄門の1回では反省しない悪代官状態。

それはさておき本書の魅力は
またまたクリスティの「ABC殺人事件」かいと思われる展開と、
終盤の夫婦の諍いというかどっちに転ぶのだろうという構成の妙。

映像化された際は十津川警部は出てこない。
夫人メイン+直子の父で元刑事が出てくる。

演じるのは藤岡琢也。似合う。
ジョーズ刑事復活(太陽にほえろ!ね)。

それはそれで面白いと思うのだが3回しか続かんかった。

十津川警部の妻・直子が割とメインの作品。

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