西村京太郎152「寝台特急あさかぜ1号殺人事件」を読む

1988年のトラベルミステリー。
1992年に土曜ワイド劇場、2005年に月曜ドラマスペシャル
(この頃はもうミステリー劇場だったか)でドラマ化されている人気の作品。

あらすじ

「あさかぜ1号」は東京から博多行きの寝台特急。
その個室で現金1千万を持つ初老の男が殺害された。

連れと思われた女性は、なぜか事件直前に岡山で途中下車。
この女性に一目ぼれした十津川警部の部下杉本刑事は単身尾行を開始する。

しかし彼女の行く先で、第2・第3の殺人が起こる。

果たして彼女が犯人なのか?
謎の連続殺人事件はさらに複雑な展開を見せていく――という話。


感想

トラベルミステリーが旅のお供として
駅の売店で売られまくっている時代の作品。

正直「あさかぜ1号」はどうでもいい。

あくまでとっかかりだ。

次々と起こる謎の連続殺人の動機と
杉本刑事が一目ぼれした女性の果たしている役割、そして真犯人は誰か?

という謎解きが魅力の作品。

そのあたりは著者のストーリーテラーぶりが遺憾なく発揮されている。

十津川警部は初期に比べれば遥かに温厚で部下思い。
まあこの頃は土曜ワイド劇場でのシリーズが定着していて
三橋達也さんよりキンキンの亀井刑事がやたらと目立ってたが。

土曜ワイド版はゲストが香川美子、川上麻衣子、岡本舞など。
タイトルは「日本縦断殺人ルート」になっている。

十津川警部メインは
TBSが月曜ドラマスペシャル始めてからというイメージが強い。

こちらは杉本刑事ではなく西本刑事が十津川の指示で女をひたすら追う。

ゲストは山本未來、白川和子、早瀬久美。

2つの作風の違いを感じるのも面白いかも。

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