衝撃の問題作・西村寿行「鉛の法廷」を読む

1984年刊行のポリティカルアクション。
闇の法廷」に続く法廷シリーズ第2弾。
その後の日本を暗示しているような話に驚く。

あらすじ

保守政党が分裂し、政権維持のために
第三位の議席を持つ民宗党と連立内閣を打ち立てた。

民宗党のバックについているのは宣撫教団。
しかし教団は法曹界はじめ社会の各層に信者を潜入させ、
国盗りを画策していた。

しかも、反対する勢力を人知れず処分する
裏部隊まで組織している状態。

数の力だけで民主主義が形骸化され崩壊を迎える中、
一人の財界人と闇の法廷メンバーが暗闘を繰り広げる。

やがて事態は内戦、首都炎上とエスカレートしていった――という話。


感想

毎度のことながら凄いの一言。
こんな話、よく書けたもんだ。

しかしまあ今日、本書で指摘されているような
異常事態が消えてなくなっているわけではない。

むしろ現代の方がいろいろな指摘が
ドストレートに響いてくるんじゃないかねえ。

帯封には「憂き世を忘れるこの一冊!」とあるがまさにそれ。

とにかくどこの政党でも別に構わんが
日本を守る人が政治家になってもらいたいわねえ。

サイレント・インベージョンって言われてるけど
日本を売り渡すような政治家になんで税金使われんといかんのか。

それから国難なんだから宗教法人は税金を払えよねえ。
人助けで宗教やってんでしょ?といーつも思うけどね。
以前、フランスかどっかでそういう事例がありましたわな。

その一点だけ見ても宗教にのめり込む気はないねえ。
宗教信じるより自分を信じるわいな。
一応ちゃんと税金払ってるこっちはたまらんぞ。

うだうだ感全開の現代に飽き飽きした人に
ぜひ読んでもらいたい一冊。

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