名作ミステリ・土屋隆夫「針の誘い」を久々に読む

1970年初出の千草検事シリーズ第3弾。
1982年に火曜サスペンス劇場、
1986年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。
火サスは北大路欣也、土ワイは片岡孝夫が主演。

あらすじ

事務官の家に寄りほろ酔い気分で帰っていた千草検事。
ところが、その酔いを吹き飛ばす事件に遭遇することに。

中堅製菓メーカー社長の一人娘が誘拐されたのだ。
お手伝いが慌てて家を飛び出してきたところに
出会った千草検事は直ちに警察に連絡を取る。

脅迫状が来て身代金受け渡しの時間が迫る。
嫌がる夫婦を説得し、刑事を一人隠れて乗せ
指定された場所へ車は向かう。

だが、身代金受け渡し場所で
母親の里子が衆人環視の中、殺害されてしまう。

一人娘は戻らず、千草検事は夫に疑いの目を向ける。
しかし、完璧な推理だと思ったのもつかの間、
更なる難問が登場する――。果たして犯人は誰か?という話。


感想

これで終わり、と思いきや
難攻不落の出来事が待ち受けている展開が面白い。

登場人物を少なくして
誰が犯人かを惑わすテクニックから学ぶことは多い。

論理的な謎解きと文学性の融合を目指した
著者ならではの作品。

時代を超えて面白いのはやっぱり面白いのだ。

火サスの場合は北大路欣也の検事より
藤岡琢也さんの刑事の方に感情移入しますな。

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