時代小説・結城昌治「始末屋卯三郎暗闇草紙」を読む

1976年出版の時代小説。

幕府御家人・筧卯三郎。
関口無心流柔術の達人で闇から闇へともめ事を始末することから、
人呼んで「始末屋」と呼ばれている。

収録作品は
「娘のいのち濡れ手で千両」「深情け不義の手違い」「初不動地獄の証文」
「都鳥遺恨の簪」「つつもたせ濡れ場の筋書」「河内山冥途の路銀」
「水子地蔵由縁の枕絵」の計7編。

各話には国定忠治、鼠小僧、平手造酒、竹井の吃安、
弁天小僧菊之助、河内山宗春、渓斎英泉とゲスト?が出てくる。

これの話への絡め方が抜群に上手い。
歴史上の人物を登場させながら、江戸風俗を生き生きと描き
なおかつ人情噺として時代小説を成立させていく。

腕の確かさが光る短編時代小説。

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