内田康夫「坊ちゃん殺人事件」を読む

1992年出版の作品。
タイトル通り夏目漱石の「坊ちゃん」の
文体を意識したつくりや、登場人物のパロディなどが特徴。
2001年にTBSで映像化。
主演は沢村一樹、ヒロインは戸田菜穂。

あらすじ

四国・松山に夏目漱石、正岡子規などの取材で訪れた浅見光彦。
ところがその最中に出会った女性に痴漢に間違えられて散々な目に。
しかも後日、その女性が絞殺体で発見されまたまた容疑者にされてしまう。

証拠不十分で釈放されたものの、今度は句会の主催者が毒殺される。
光彦への疑いの目が濃くなる中、亡くなった主催者の孫・真理子と
山嵐とあだ名をつけた刑事・丸山だけが唯一の味方。
果たして連続殺人の犯人とは――という話。


感想

内子とかかつて行ったところが出てきて楽しく読めた。
トラベルミステリというのはその旅情をかきたてる描写も大事で
このあたり内田康夫はうまいなあと思う。
本書は一人称なのでひたすら光彦の視線で話が展開。
ポップなミステリ?という言い方が正しいかどうか
わかんないけどまあそういう感じ。

来年の4月から元号が変わるけど「坊ちゃん」は明治時代の作品で
「明るく治める」という明治時代の雰囲気が色濃く出ていたものだが
この作品もなんていうかね、古の明るさというかそういうものがある。

ドラマのゲストは戸田菜穂の他、信楽老ではない森塚敏、
ベンガル、生瀬勝久など。
戸田さん同世代の中で一番好きな女優さん。
いつか自分の作品に出てもらいたい一人。

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