1973年公開の東映映画。
仁義なき戦いシリーズの3番目にあたる。
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内容については説明の必要ないぐらいよく知られている話。
前2作に出ていた菅原文太、金子信雄らに加え
小林旭、加藤武も出てきて代理戦争、話し合いのシーンだらけ。
よくまあこんな話がまとまるもんだと思うのだが
脚本を書いた笠原和夫さん曰くこれが一番詰まったそうだ。
そもそも最初は3部と4部「頂上作戦」を一つの映画にする予定だったらしい。
ところが会社に2本にしてくれと言われたそうで
当事者双方の言い分も食い違うしわけがわからんと。
そこで出した結論――何もわからない映画を作ろうと(笑)
要はごちゃごちゃした人間関係が描けていればそれでいいと。
暗中模索の中、やってみたら大ヒット。
なんとかなるもんだ。
いろんなキャラクターが出てきて訳のわからなさがいいって場合もあんのね。
あっちついたりこっちついたり。
まあシリーズの中だからこそというのもあるんだろうけど。
シナリオと見比べながら鑑賞したのだが
意外にもシナリオにはないナレーションが結構ある。
まあそのほうがわかりやすいし、それまでの流れもある。
有名な停電のシーンはシナリオにはない。
このあたりは現場でのアイデアがうまくいった形。
シナリオでは宮地のセリフが相原に代わってるとこがいくつかある。
広能の思惑が覆るとこの描写はシナリオの方が詳しい。
確かにあそこは映像ではちょっとわかりにくい。
ま、ちゃんと書いてはまずいとこなんだろうけど。
それから成田三樹夫演じる松永が頭下げて中立になるシーン。
ここも映画では一つのシーンだが、シナリオでは分かれている。
打本からの絶縁状が出てからの話になっている。
なお、シナリオでは松永が頭を下げる描写はない。
などなど細かいところは見比べてみるのがやっぱりおもろい。
昔は全部シナリオ持ってたんだけど、今ないからなあ。どうしよ。