1963年公開の東映映画。
一言でいえば「ナバロンの要塞」時代劇版。
脚本を書いたのは池上金男さん。後に時代小説でヒットを飛ばす池宮彰一郎さんの若き頃。
脚本コピーしてどっかにあんだよなあ。
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あらすじと感想
時は江戸時代初期。
2代将軍秀忠亡き後の家光と駿河大納言忠長との争いの頃。
忠長側の秘密の血判状を盗むべく組織された伊賀忍者17人と
それを阻止すべく忠長側に雇われた松方弘樹のおとっつあん近衛十四郎との知恵比べの話。
伊賀忍者のリーダー、甚伍左は時代劇スター大友柳太郎。
その部下はいろいろおるがメインは半四郎(里見浩太朗)、文三(東千代之介)。
長七郎でもなければ倉間鉄山でもない。
ともかくリーダー大友柳ちゃんは15名の部下を捨て石に使いまくりながら
駿府城に密書を奪いに行くわけである。
まさに「死して屍拾うものなし」状態。拾うものなしどころかボロボロに殺される。
さてここでおかしいのが柳ちゃん+15人の忍者やったら16人やないかいって話。
実は柳ちゃんの妹・梢(三島ゆり子)がおったのだ。
どう見ても妹というより娘にしか見えんし、まだ「なりませぬ」とも言わへんけど。
それはさておき女性は忍者として登録されておらず、数には入ってなかったんですな。
これを見誤った十四郎さんに悲劇が訪れる。
才能はあってもよそもん扱いされて話が進めば進むほどかわいそうになる十四郎。
伊賀忍者に恐ろしいまでの敵愾心を燃やす姿がいじらしい。根来忍者ここにあり。
サスペンスとしても優れているし、使い捨てにされる忍者の苦悩が描かれているのも魅力。
こういうの作ってみたいねえ。